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薬剤師のためのヒヤリハット事例集

更新日: 2024年8月15日 薬剤師コラム編集部

添付文書の更新は確認必須!「エンレスト錠」のヒヤリハット

メインの画像1

薬剤師の「エンレスト錠は心不全の薬」という思い込みと、最新の添付文書を確認しなかったために起こったヒヤリハットを紹介します。薬剤師の薬剤の知識が最新のものに更新されていなかったため、不要に疑義照会をしてしまった今回の事例。再発を防ぐには何が必要でしょうか。一緒に考えましょう!

「エンレスト錠」のヒヤリハット事例

対象の薬 エンレスト錠100mg
医師の指示 エンレスト錠100mg 1回1錠1日1回朝食後

「エンレスト錠」のヒヤリハット事例の詳細

「エンレスト錠」の古い添付文書で処方が妥当か考える薬剤師

エンレスト錠100mgが1回1錠1日1回朝食後の用法で初めて処方された。

付属の添付文書を確認したところ、1日2回経口投与することと記載されていたため疑義照会を行い、処方医から高血圧症に対する処方のため、処方通り1日1回で調剤するように指示があった。

後に参照した添付文書が改訂前の旧版であったことが分かり、最新の添付文書を見て、高血圧症の患者に処方する際の用法は1日1回であることを確認した。

薬剤師の対応

Point 1
エンレスト錠100mg 1回1錠1日1回朝食後の処方箋を受け取り、添付文書を確認して1日2回の間違いでないかと考えた。


Point 2
疑義照会をおこなったとこと処方医から、高血圧症に対する処方のため、1日1回のまま調剤するように指示があった。


Point 3
最新の添付文書を見て、高血圧症の患者に処方する際の用法は1日1回であることを確認した。

「エンレスト錠」の知識

エンレスト(サクビトリルバルサルタン)は、ネプリライシン阻害薬のサクビトリルとアンギオテンシンII受容体の拮抗薬であるバルサルタンがモル比1:1で共有結合している薬剤です。

サクビトリルは内因性ナトリウム利尿ペプチドの分解酵素であるネプリライシンを阻害することで、利尿作用や血管拡張作用が促進し体液量が減少して心負荷が軽減。心不全に効果があると言われています。

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薬剤師コラム編集部

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