薬剤師のためのヒヤリ・ハット事例集

更新日: 2024年9月8日 薬剤師コラム編集部

禁忌薬「ビビアント錠」の処方を防止した好事例。ヒヤリハット

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在宅療養中に患者に対して「ビビアント錠」が処方。疑義照会を経て、薬剤変更となったヒヤリハット事例を紹介します。患者の状態をしっかりと傾聴していた薬剤師だから防げた好事例といえます。在宅療養の患者に対する薬剤投与で気を付けたいポイントも紹介!

「ビビアント錠」のヒヤリハット事例

対象の薬 ビビアント錠20mg
医師の指示 長期不動状態にある患者にビビアント錠20mgの処方

「ビビアント錠」のヒヤリハット事例の詳細

在宅医療中の患者情報を家族から傾聴している薬剤師

在宅医療を受けている患者に、ビビアント錠20mgが初回投与された。

薬を取りに来た家族から、患者は一日中ベッドで横になっていることを聴取していたため、ビビアントの禁忌事項である「長期不動状態にある患者」に該当すると考え、疑義照会を行った。

代替薬を提案する際に、ビスホスホネート製剤は「服用時に立位あるいは坐位を30分以上保てない患者」が禁忌となっているため、活性型ビタミンD3製剤を提案した結果、エディロールカプセル0.5μgへ変更となった。

薬剤師の対応

Point 1
在宅医療を受けている患者にビビアント錠20mgが処方された。


Point 2
患者家族より一日中ベットで横になっている状態であると聞き取りを行った。


Point 3
ビビアントの禁忌項目に該当すると判断し疑義照会を行った。


Point 4
ビスホスホネート製剤は同様に禁忌に該当すると考え、ビタミンD製剤を提案しエディロールカプセルに変更となった。

「ビビアント錠」の知識

ビビアント(バゼドキシフェン)は選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)と呼ばれ、エストロゲン受容体に結合し、組織に応じて受容体を活性化したり、抑制したりします。

骨では、エストロゲン受容体を活性化し、破骨細胞の分化と機能を調節することで、閉経後骨粗鬆症に効果がある薬です。

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