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薬剤師のためのヒヤリハット事例集

更新日: 2025年9月12日 薬剤師コラム編集部

「ゾルトファイ配合注」によるヒヤリハット!2ヵ月も間違いに気づかなかった!?

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「ゾルトファイ配合注フレックスタッチ」のヒヤリハットの事例

対象の薬 ゾルトファイ® 配合注フレックスタッチ®
医師の指示 ゾルトファイ® 配合注フレックスタッチ®

「ゾルトファイ配合注フレックスタッチ」のヒヤリハットの詳細

「ゾルトファイ配合注」によるヒヤリハット!2ヵ月も間違いに気づかなかった!?の画像

2ヵ月前、患者に「ゾルトファイ配合注フレックスタッチ」が初めて処方された。

その後、血糖値の改善がみられなかったため、たびたびドーズ数が増量になり、今回も増量されていた。薬剤を交付する際、患者に注射の手技について確認したところ、針ケースのみ外し、針キャップをしたまま皮膚に押し当てていたため、薬液が体内に注入されていなかったことが分かった。

処方医に状況を伝えたところ、今回は増量せずに様子を見ることになった。

薬剤師の対応

Point 1
2ヵ月前、患者にゾルトファイ配合注フレックスタッチが初めて処方されたが、血糖値の改善がみられなかったため、たびたびドーズ数が増量になり、今回も増量されていた。


Point 2
薬剤を交付する際、患者に注射の手技について確認したところ、針ケースのみ外し、針キャップをしたまま皮膚に押し当てていたため、薬液が体内に注入されていなかったことが分かった。


Point 3
処方医に状況を伝えたところ、今回は増量せずに様子を見ることになった。

ヒヤリハットを防ぐ「ゾルトファイ® 配合注フレックスタッチ®」の知識

「ゾルトファイ®配合注」は、持効型インスリン製剤(トレシーバ®)とGLP-1受容体作動薬(ビクトーザ®)の有効成分を1本に配合した薬剤です。

<用法および用量>
通常、成人では、初期は1日1回10ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして10単位/0.36mg)を皮下注射します。投与量は患者の状態に応じて適宜増減しますが、1日50ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして50単位/1.8mg)を超えないこととされています。注射時刻は原則として毎日一定とし、ゾルトファイ®配合注1ドーズに含まれる量は、トレシーバ®1単位とビクトーザ®0.036mgです。

なお、ゾルトファイ®配合注は1~50ドーズの投与量を1ドーズ刻みで調節可能ですが、1日用量として50ドーズを超える用量が必要な場合は、他の糖尿病用薬への切り替えを検討する必要があります。

また、投与を忘れた場合には、このお薬の作用持続時間などの特徴から気づいた時点で直ちに投与できますが、その次の投与は8時間以上あけてから行い、その後は通常の注射時刻に投与するよう指導しましょう。

また添付文書では、以下のような併用薬がある場合の使用について、注意喚起されています。

または

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薬剤師コラム編集部

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