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病院薬剤師の転職・年収コラム

更新日: 2025年11月2日 薬剤師コラム編集部

病院薬剤師のやりがいとは?魅力と大変さを考えてみる

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チーム医療の一員として、薬剤師の専門性を生かせるのが病院薬剤師です。
臨床の現場で最先端の治療法を間近に見ることができるため、やりがいを感じることも多いでしょう。

ただ、長く続けているうちに、以前のようなやりがいを感じられなくなってしまった、という気持ちになることもあります。
そんなときのための対処法をお伝えします。

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病院で薬剤師が仕事に感じるやりがい

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病院薬剤師の仕事には、調剤薬局やドラッグストアとはいろいろな面で違いがあります。
まずは病院薬剤師のやりがいとは何か、あらためて考えてみましょう。

臨床の現場で働くことができる

病院は医療の最前線。臨床現場で直接患者さんの治療に携わる経験は、病院でしかできないことです。
症例に応じた治療法や医師の見解を知ることは、薬剤師としての知見を深め、スキルアップにもつながります。

また、病棟で入院患者に接したり、救急外来に対応したりする経験は、医療スタッフとしての実感を高め、大きなやりがいを感じさせてくれるでしょう。

ほかにも、調剤薬局では扱うことのないハイリスクな薬剤の取り扱いや院内製剤など、病院でしかできない業務が多いことも、病院薬剤師のやりがいの1つです。

最先端の医療に触れることができる

医療の世界は日進月歩でどんどん変化しています。
病院薬剤師は、それらの最新の医療情報に、現場で日々接することができるのです。

先進医療や新薬を用いての治療、あるいは新しく確立された治療法など、最先端の医療に触れることは薬剤師としての専門性をより一層深めてくれます。
ほかでは得られない経験を積むことができるのも、病院薬剤師ならではのやりがいといえます。

病気の患者さんのサポートができる

病院薬剤師特有の業務の1つが、病棟業務です。
薬剤師は、入院中の患者さんと直接コミュニケーションを取りながら、安全で効果的な薬物治療をサポートします。

患者さんの訴えに耳を傾け、症状の変化に応じた適切な投薬の提案も行います。
自分が提案した薬による効果を目の当たりにしたり、日々回復していく患者さんから感謝されたりするのは何より嬉しいことです。

患者さんとの日々のコミュニケーションが励みにもなり、やりがいにつながります。

チーム医療の一員として働ける

チーム医療の一員として、医師や看護師、他の医療関係者とともに患者さんの治療計画に参加することは、病院だからこそ得られる大きなやりがいです。

薬剤のプロとして他の医療関係者から専門的な質問を受けることも多く、時にはより効果的な薬物療法について、薬剤師の視点に基づく提案を求められることもあります。
責任は重いですが、それだけに大きなやりがいのある仕事です。

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【病院の種類別】病院薬剤師のやりがい

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一口に病院といっても、総合病院や個人病院、療養型に特化した病院などさまざまな種類があります。
病院薬剤師の仕事は病院の種類によって多少異なり、そのためやりがいの感じ方にも違いが出ます。

その違いについて具体的にみていきましょう。

大学病院・総合病院

大学病院や総合病院の魅力は、がんや希少疾患などいろいろな症例に触れることができること、チーム医療の一員として働くことができることです。

最先端の医療設備を備えた環境で、先進医療のほか、救命救急や災害医療などの緊急性の高い事例についても多くを学ぶことができ、現場で幅広く活躍できるスキルを磨けます。
薬剤師として高い専門性を身につけられることにやりがいを感じる人は多いでしょう。

療養型病院・回復期病院

療養型や回復期病院は、基本的に長期の入院生活を送る患者さんが多いため、治療のみではなく、患者さんの生活全般に寄り添うサポートが求められます。

丁寧なコミュニケーションを重ねることで患者さんと信頼関係を結び、患者さん自身の主体的な治療参加をうながしていく中で、実際に症状の改善効果が見られたときの喜びはひとしおです。

時には患者さんの生き方そのものに触れながら回復の様子を見守ることは、一般の病院や急性期病院では経験できないやりがいを感じられます。

地域のクリニック

地域密着型のクリニックの魅力は、地域医療の拠点として、在宅医療等のきめ細かな医療が提供できることでしょう。

患者さんの多くは、クリニックの近辺に住んでいる人たちです。
かかりつけ薬剤師として地域の患者さん一人ひとりに丁寧に向き合い、地域全体の健康に貢献する仕事は、大きなやりがいを感じさせてくれるでしょう。

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病院薬剤師がやりがいを感じられなくなるのはなぜ

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薬剤師のみなさんにアンケートを取ったところ、約3割の方が「やりがいを感じていない」「どちらかといえばやりがいを感じていない」「どちらともいえない」と回答しました。

薬剤師アンケート「今の仕事にやりがいを感じていますか?」結果

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薬剤師アンケート「今の仕事にやりがいを感じていますか?」結果/薬剤師コラム作成

上記アンケートは薬剤師全体の回答ですが、病院薬剤師の仕事にやりがいを感じながら一生懸命取り組んでいたはずなのに、なぜかやりがいを感じられなくなってしまった。そんな方もいらっしゃると思います。気持ちの変化はなぜ起こってしまうのでしょうか。

仕事量が多く、大変だから

病院薬剤師の仕事は、調剤・製剤業務や病棟業務、外来業務、医薬品の管理など多岐に渡ります。
一日のうち何度も調剤室と病棟を往復したり、重い医薬品を運んだりと、体力的にもハードです。

事務作業も多いうえに、患者さんの急変時などには随時対応しなければならず、心身ともに負担を強いられることが多いでしょう。
そのため疲労が蓄積し、気力が出ないと感じることもあるかもしれません。

当直や夜勤があるから

夜勤や当直勤務があると生活リズムを整えるのが難しく、身体の調子を崩してしまうこともあります。
また、夜勤や当直は1人薬剤師として対応しなければならない場面が多く、精神的な負担も大きいものになりがちです。

プライベートの時間を大事にしたい人や、精神的なプレッシャーに弱い人は、夜勤や当直をつらいと感じてしまうかもしれません。

給与が低いから

病院薬剤師は他の薬剤師に比べてやや給料が低い傾向にあります。
薬キャリエージェント調べによると、調剤薬局の薬剤師の平均年収は517万円、ドラッグストア薬剤師は514万円、病院薬剤師は474万円という結果でした。

これには事情があり、1つには病院薬剤師は大半が大卒の新規採用のため全体的に年齢が若く、そのせいで平均年収が低いと考えられます。
また、病院は医師の確保を優先するため、薬剤師の待遇については後回しになってしまいがちという事情もあります。

とはいえ、同じ薬剤師で、業務負担も大きいことを考えると、給与の低さはどうしてもモチベーションを下げる原因になってしまう面があります。
そのため、病院で働くことにやりがいが感じられなくなってしまうこともあるようです。

チーム医療の人間関係が難しいから

医師や看護師、ほかの医療関係者と対等な関係で連携するチーム医療は、薬剤師にとって大変魅力的ではありますが、分野の違う専門家同士でコミュニケーションを取りあうことには困難さも伴います。

相手の考えを推し量ったり、相容れない意見についても尊重したりしながら、自分の意見もはっきりと伝えなければならないため、非常に気を遣いますし、コミュニケーションの難しさに悩まされることもあるでしょう。

チーム内の人間関係の難しさが負担になって、やりがいを失ってしまうこともあるかもしれません。

医療の進歩についていく勉強が大変だから

医療は日々進歩しており、そのつど新しい知識を習得するのは大変です。
勤務時間外に勉強会が開かれることも多く、プライベートの時間を犠牲にして勉強を続けなければなりません。

加えて病院のチーム医療では、薬剤師としての高い専門性を求められる場面が多いため、幅広い知識や、わかりやすく説明する力が必要です。

自己研鑽をすることにやりがいを感じることはもちろんありますが、医療の進歩のスピードや学ぶべきことの多さについていけないと感じることもあり、逆にモチベーションが下がってしまうこともあります。

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病院薬剤師がやりがいを感じられなくなったときの対処法

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一生懸命働いていても、チーム内の調整が負担だったり、忙しすぎて気持ちの余裕がなくなったりすると、次第にやりがいも薄れていってしまいます。

どうしても仕事に対してやりがいを感じられない、そんな気持ちになったときにはどうすればいいのでしょうか。
効果があると思われる対処法をいくつかご紹介します。

病院薬剤師を始めたときの気持ちを思い出す

最初に病院薬剤師になったとき、どんな気持ちだったか思い出せますか?
薬剤師としての専門性を高めよう、患者さんの役に立とう、そんな気持ちも持っていたのではないでしょうか。

経験を積み、いろいろなことを俯瞰で見られるようになった今こそ、もう一度当時の純粋な気持ちを思い出し、新たに取り組めることはないか考えてみましょう。
新しいやりがいが見つかるかもしれません。

休暇を取る

疲れが溜まっているなと思ったら、無理をせず、思い切って休んでみましょう。
仕事のことが気になるかもしれませんが、あえて仕事の情報はシャットアウトして、好きなように過ごすことをおすすめします。

しっかり休んでリフレッシュすることで、気力が充実して、新たな気持ちで一歩が踏み出せるかもしれません。

同僚や先輩に話を聞いてもらう

仕事に対するモチベーションが下がったときは、信頼できる同僚や先輩に話を聞いてもらってはどうでしょうか。
経験豊富な先輩なら、同じような悩みを克服したことがあるかもしれません。

あるいは、今まさに同じ悩みを抱えている同僚がいるかもしれません。
お互いに気持ちを吐き出し、それぞれの悩みに共感しあううちに、もやもやとした気持ちが整理されて、意外にすっきりすることがあります。

また、第三者の意見を聞くことで自分自身が冷静になり、今の状況を客観的にとらえなおすこともできるでしょう。
その結果、思いがけない解決法に気づくこともあります。

転職を考える

今の職場から離れたほうがいいと思うなら、割り切って転職を検討しましょう。
どんな診療科目が自分に合っているのか、あるいは病院薬剤師としてどのようなキャリアを積みたいのか、今後のキャリアビジョンをよく考えて病院を選ぶといいでしょう。
調剤薬局やドラッグストアなど、他の職種でがんばってみる方法もあります。

対処法については、こちらの記事も参考にしてみてください。

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まとめ

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病院薬剤師の仕事の多くは、一般の調剤薬局やドラッグストアでは決して経験できないものです。
チーム医療や病棟業務を通して得た知識やスキルは、薬剤師としての専門性を高め、どんな現場でも幅広く活躍できる力となって役立つでしょう。

患者さん一人ひとりと密接に関わり、治療の効果や回復の過程を長期に渡って見ることができるのも、病院薬剤師として得られる大きなやりがいです。

もし、さまざまな要因で病院薬剤師の仕事にやりがいを見いだせなくなったときは、まずは冷静になって、自分を取り巻く状況について考えてみましょう。
大変さの中にも、工夫できること、考え方次第で乗り越えられることが見つけられるかもしれません。

信頼できる人に相談したり、自分なりにリフレッシュしたりしながら、もう一度病院薬剤師として働く魅力を思い出してみませんか?

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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