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薬局経営コンサルが解説!調剤報酬改定2026

更新日: 2026年5月28日 津留 隆幸

【26改定】6月早めに薬局現場の準備を!算定取りこぼし防止チェックリスト

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こんにちは、ネグジット総研の津留です。
前回の「施設基準届出編」では、届出スケジュールの全体像と、届出に向けて準備すべきアクションを整理しました。

忘れてはいけないのが「届出を出して終わり」ではないということです。6月1日からは新点数体系での算定が始まります。
レセコンの設定、患者さんへの説明、スタッフ間の運用ルール。現場の準備が間に合っていなければ、せっかく届出を済ませた点数も取りこぼしかねません。

今回は、施行に向けて現場で押さえておきたい準備ポイントを、添付チェックリストの項目に沿って整理していきます。

まずは全スタッフへの周知から――共通事項の準備

最初に取り組むべきは、改定内容の共有です。
改定内容の確認ミーティングと、施行直後の振り返りミーティングはセットで設定しておきましょう。

現場が混乱する原因の多くは「知らなかった」「聞いていなかった」です。
窓口の点数表・料金案内も新点数に差し替えが必要ですし、調剤ベースアップ評価料や調剤物価対応料は、患者さんから「これは何の料金ですか」と必ず聞かれます。

説明文を準備しておくと、窓口対応の負担が減ります
また、バイオ後続品調剤体制加算、在宅薬学総合体制加算、電子的調剤情報連携体制整備加算、調剤物価対応料は、対象患者によって算定可否が変わります。

誰がどのタイミングで判断するのかをあらかじめ決めておきましょう
新設・変更項目のレセプト摘要欄の記載事項や、併算定不可項目の整理も、返戻を防ぐために欠かせません。

【共通】スタッフへの周知・掲示物
  改定内容の確認ミーティングを実施
  施行直後の振り返りミーティングを設定
  窓口掲示の点数表・料金案内を新点数体系に更新
  調剤ベースアップ評価料・調剤物価対応料の患者向け説明文を準備
  対象患者によって変わる基本料加算等(バイオ後続品調剤体制加算、在宅薬学総合体制加算、
電子的調剤情報連携体制整備加算)および調剤物価対応料の運用方法を確認
  新設・変更点数項目のレセプト摘要欄記載事項を確認・整理
  新設・変更点数項目のの併算定不可項目を確認・整理

2026(令和8)年度調剤報酬改定・薬局向け「スタッフへの周知・掲示物」チェックリスト/筆者作成

調剤時残薬調整加算――処方箋の指示欄チェックを受付フローへ

調剤時残薬調整加算は、処方箋の「残薬確認時の指示」チェック欄の有無が算定の起点になります。
受付フローにこのチェックを組み込まないと、算定機会そのものを見逃してしまいます

減数調剤の場合と、疑義照会で処方日数を変更する場合ではフローが異なるので、それぞれのルールを文書にしておきましょう
調剤日数を6日分以下変更する場合のレセプト摘要・薬歴記載ルールも整理が必要です。

近隣の医療機関に対して、残薬確認指示欄の活用を案内しておくと、算定機会の確保にもつながります

調剤時残薬調整加算
  処方箋の「残薬確認時の指示」チェック欄を受付フローに組込み
  残薬調整の運用ルール(減数調剤・疑義照会による処方日数変更それぞれのフロー)を策定
  調剤日数を6日分以下変更する場合のレセプト摘要・薬歴記載ルールを整理
  近隣医療機関へ処方箋の残薬確認指示欄の活用を案内

2026(令和8)年度調剤報酬改定・薬局向け「調剤時残薬調整加算」チェックリスト/筆者作成

服薬管理指導料――かかりつけ運用の大きな変更

2026(令和8)年度調剤報酬改定で運用変更が一番大きいのは、服薬管理指導料まわりです。
従来「かかりつけ薬剤師指導料」で算定していた患者さんは、新制度では服薬管理指導料1イ・2イへの切り替えが必要になります。

さらに、同意取得方法が同意書からお薬手帳への「かかりつけ」表記に変わるため、既存のかかりつけ患者さんに対しても、お薬手帳への表記を順次進めていく必要があります。
電子お薬手帳の患者さんについては、画像保管などの記録方法を別途検討しておきましょう。

かかりつけ薬剤師の関与によって、残薬調整加算や薬学的有害事象等防止加算の点数差が出る点もスタッフへの周知が必要です。
かかりつけ薬剤師が不在のときの算定区分や、フォローアップ加算・訪問加算の扱いは、現場で迷いやすいところなので、運用ルールを文書化しておくと安心です。

新設のかかりつけ薬剤師フォローアップ加算は、対象患者の抽出基準とフォロー手順(タイミング・連絡方法・記録)を業務フローに落とし込み、薬歴記録のテンプレート化まで済ませておくと算定漏れを防げます。

かかりつけ薬剤師訪問加算も、訪問判断基準、医療機関への情報提供書ひな型、薬歴テンプレート、交通費の患者負担説明手順を一式そろえておきましょう

服薬管理指導料(本体)
  従来かかりつけ薬剤師指導料等で算定していた患者を服薬管理指導料1イ・2イに切り替える手順を周知
  かかりつけ薬剤師関与による算定点数差(残薬調整加算・薬学的有害事象等防止加算)を周知
  同意取得方法の変更(同意書廃止→お薬手帳への「かかりつけ」表記)に伴う運用ルールを策定
  既存かかりつけ患者へのお薬手帳「かかりつけ」表記を順次実施
  電子お薬手帳利用患者のかかりつけ同意に関する画像保管等の記録・保管方法を検討
  かかりつけ薬剤師不在時の算定運用ルール(服薬管理指導料1イ・2イ以外での算定、
フォローアップ加算・訪問加算の取扱い等)を作成・周知
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算
  対象患者の抽出基準を策定
  フォロー実施手順(タイミング・連絡方法・記録)を業務フローに組込み
  薬歴フォロー記録テンプレート(日時・確認内容・指導内容)を作成
かかりつけ薬剤師訪問加算
  訪問判断基準・フロー(患者・家族の求め→残薬整理・服薬管理指導→処方医情報提供)を策定
  医療機関への情報提供書ひな型を作成
  訪問実施記録および医療機関への情報提供実績を薬歴に記載するテンプレートを作成
  交通費の患者負担説明手順を整理

2026(令和8)年度調剤報酬改定・薬局向け「服薬管理指導料・かかりつけ薬剤師フォローアップ加算・かかりつけ薬剤師訪問加算」チェックリスト/筆者作成

在宅関連――基本ルールの見直しと新設点数への対応

2026(令和8)年度調剤報酬改定では、在宅点数の基本ルールが2点見直されます

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津留 隆幸
つる たかゆき

薬局コンサルタント
大阪府立大学大学院修了後、大手コンサルティング会社(一部上場)に入社。食品メーカーのコンサルティング業務に従事後、現在は医業経営の総合コンサルティングサービス・ネグジット総研にて薬局コンサルタントとして活躍中。組織の経営理念実現に向けた中期経営計画策定・人事処遇制度改革や、人材教育支援を手掛ける。YouTube「薬局経営支援チャンネル」で薬局業界に特化した経営情報を配信中。

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