1. 薬剤師トップ
  2. 薬剤師コラム・特集
  3. 在宅医療で薬剤師は何ができるのか?
  4. 在宅医療のノウハウを広める「きらり薬局」のボランタリー事業

在宅医療で薬剤師は何ができるのか?

更新日: 2020年4月3日

第6回:在宅医療のノウハウを広める「きらり薬局」のボランタリー事業

第6回:在宅医療のノウハウを広める「きらり薬局」のボランタリー事業の画像

「患者さん(利用者さん)が24時間365日、自宅で『安心』して療養できる社会インフラを創る。」の理念を掲げ、2008年の創業時から在宅医療に取り組んできたHyuga Pharmacy(ヒューガファーマシー)。近年、医療の現場は病棟から在宅へシフトしていますが、「人手が足りない」「何から始めればいいかわらない」といった理由で在宅医療に本格的に取り組めない薬局もあるようです。
 こういった環境を変えるべく、Hyuga Pharmacyでは2019年4月から、在宅医療における薬剤師業務の課題を解決する「ボランタリー事業」を始めています。
同社代表取締役の黒木哲史さんに、ボランタリー事業についてうかがいました。

▼前回までの記事
第1回「Hyuga Pharmacyにおける在宅への取り組み」
第2回「Hyuga Pharmacyが在宅に注力する理由」
第3回 在宅医療において薬剤師に期待すること
第4回 あいさつこそ在宅薬剤師に必要なスキルである!
第5回 5年後の在宅医療で薬剤師に求められるものとは?

2025年問題を解決するには他薬局との連携が必須

ボランタリー事業をはじめたきっかけを教えてください。

黒木 「きらり薬局」は24時間365日対応の在宅医療を掲げて創業したものの、軌道にのる過程で多くの課題を解決してきました(詳細は「第1回:Hyuga Pharmacyにおける在宅への取り組み」をご覧ください)。ハード面の整備や人員体制の見直しなど、薬剤師が無理なく働ける在宅医療の仕組みを構築でき、在宅のノウハウを蓄積してきた自負があります。もちろん、創業時に在宅への理念を明確にしたことで、在宅医療に興味のある薬剤師やスタッフを採用できたことも、スムーズな体制構築の大きな要因です。

 当社の在宅への取り組みが知られ、数年前から、近隣の薬局から「夜間対応をサポートして欲しい」や、医師から「提携薬局が連休中の間はオンコールに対応してほしい」といった相談が舞い込むようになりました。その相談のボリュームが大きくなってきたので、事業化に踏み切ることにしたのです。

 事業化に吹き切ったもう一つの理由が、2025年問題(超高齢化社会への対応)です。2025年までに在宅医療を社会インフラとして日本に広めるには、自社だけでなく、地域の他の薬局との協力が欠かせません。
「介護事業者とのコミュニケーションが不安」「正しく訪問服薬指導ができるのか」といったノウハウ、あるいは「人手が足りない」「1人薬剤師なので休日、夜間の対応ができない」という配置上の課題など、薬局が在宅医療に踏み切れない理由は多岐にわたります。
さまざまな理由で在宅医療を始めたくても始められない薬局にとって、幣社のノウハウやシステムが役に立つと考えました。

 事業化にあたっては、当然、社内から反対やノウハウ流出危ぶむ声がありました。しかし、私がこの会社を設立した理由は「24時間365日の調剤インフラの実現」です。これからの薬局に在り方、当社の理念を達成するには、ボランタリー事業の実施は当然の流れ、と事業化を決めました。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

QRコード 薬キャリLINE

「薬剤師タイプ診断」や「薬剤師国家試験クイズ」薬剤師の最新情報や参考になる情報を配信中!右のQRコードから登録をおねがいします!

キーワード一覧

在宅医療で薬剤師は何ができるのか?

この記事の関連記事

アクセス数ランキング

新着一覧

25万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

薬剤師あるある 医薬品情報・DI ライフ・雑学 マンガ 薬剤師に聞きました アンケート 医療クイズ 診療報酬改定 ebm 感染症対策