市中肺炎1(診断と考え方)
今回は、とてもメジャーな疾患にして奥深い肺炎について、掘り進んでいきたいと思います。肺炎は患者さんを取り巻く環境による分類などでも分類され、また、いろいろな原因があるため、治療が多岐にわたります。ここでは、できるだけ簡単に分類や評価方法などについてご説明していきたいと思います。まずは、大人の市中肺炎から始めていきます。
市中肺炎
市中肺炎とは、入院48時間以降に発症する院内肺炎や、高齢者などに対する高度医療の結果として生じる医療・介護関連肺炎以外の普通に日常生活をされている人が発症する肺炎を示します。
まず、市中肺炎の患者さんを目の前にした場合、敗血症の評価のためのqSOFA/SOFAスコアと市中肺炎の重症度スコアであるA-DROPを考えます。まず、ここでは、A-DROPの評価方法をご紹介し、qSOFA/SOFAに関しては、別の回でご紹介したいと思います。