市中肺炎3(ディフィニティブテラピー・肺炎球菌)
さて、エンペリックテラピーで治療を開始した後は、頑張って取っていただいた良質な喀痰培養や血液培養、などにより原因菌が同定できた場合、できる限り速やかにde-escalationによる抗菌スペクトルの見直しを行っていきましょう。
市中肺炎の原因菌は多岐にわたるため、順番に代表的な菌種が同定できた場合の抗菌薬の選択肢をご提示していきたいと思います。
肺炎球菌(S.pneumoniae)
市中肺炎で最も頻度の高い肺炎球菌。名前からして肺炎を起こしやすい菌ですね。肺炎球菌はペニシリンで治療だという時代もありましたが、現在は、ペニシリン感受性とペニシリン耐性に分けて治療を変えなければならないほど、耐性が多くなっているのでしょう。