疾患別・感染症と抗菌薬の選び方

更新日: 2021年10月2日 柳瀬 昌樹

市中肺炎5(ディフィニティブテラピー・陰性桿菌)

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この回では、クレブシエラ属、大腸菌、プロテウス属など腸内にいることが多いいわゆるグラム陰性桿菌が検出された場合の抗菌薬選択についてご紹介していきたいと思います。
これらの菌で問題となる耐性といえば、なんといってもESBL産生です。ESBLとはExtended-spectrum β-lactamase のこと。βラクタマーゼは、以前にご紹介した通りβラクタム環を破壊するための酵素であり、これはβラクタム環のみを器質とします。ESBLはこれを進化させたもので、器質となる相手へのスペクトルを拡張(Exended)した酵素なんです。つまりβラクタム環のみならず、セフェム環など若干形の変わった構造であっても破壊することが可能になった酵素ということになります。それでは、ESBLの有無による抗菌薬の使い分け、見ていきましょう。

ESBL非産生菌

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柳瀬 昌樹
やなせ まさき

薬剤師。薬科大学を卒業後、現在に至るまで病院勤務を続け、糖尿病、感染症などの専門資格を取得。医師の先生方からの全面的ご協力の下、日々奮闘中。
主な取得資格:糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師、実務実習認定薬剤師
所属学会:日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会(認定薬剤師認定委員兼務)、日本化学療法学会、日本病院薬剤師会

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