疾患別・感染症と抗菌薬の選び方

更新日: 2022年2月24日 柳瀬 昌樹

大人の気道感染症1

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急性気管支炎

急性気管支炎は、臨床症状として5日間以上続く咳嗽が特徴であり、多くは1~3週間持続し、通常は自然に軽快すると言われています。原因に挙げられるものは様々であり、インフルエンザA型・B型ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス(※1)、アデノウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、パラインフルエンザウイルスなど約90%がウイルス性です。ですから、基礎疾患や合併症のない患者さんへの急性気管支炎に対するルーチン抗菌薬投与は原則として推奨されていません。一方で、基礎疾患や合併症のある患者さんに対しては、ウイルス性感染に続いてS.pneumoniae、H.influenzae、M.catarrhalisなどによる細菌感染が起こる可能性があり、この2次性感染予防のための抗菌薬投与が推奨されます。この場合、市中肺炎、気管支炎の治療に準じた抗菌薬選択を行います。
また、区別する疾患として、百日咳があり、これに関しては以下の治療を検討します。

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柳瀬 昌樹
やなせ まさき

薬剤師。薬科大学を卒業後、現在に至るまで病院勤務を続け、糖尿病、感染症などの専門資格を取得。医師の先生方からの全面的ご協力の下、日々奮闘中。
主な取得資格:糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師、実務実習認定薬剤師
所属学会:日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会(認定薬剤師認定委員兼務)、日本化学療法学会、日本病院薬剤師会

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