小児の肺炎1
今回のテーマはお子さんの肺炎です。どんな疾患でも同じですが、お子さんの場合、大人のようにしっかりとした症状を訴えることが難しかったり、聞き取りで判断するのが難しかったりします。しっかり重症度分類やスコアリングを行って、判断する必要があります。
小児の肺炎は、発熱、咳嗽や多呼吸が主訴となります。肺雑音や呼吸音の減弱で肺炎を疑い、胸部X線写真で新たな浸潤影を認めた場合に、肺炎と診断します。主な原因は、一般細菌(S.pneumoniae、H.influenzae、M.catarrhalis)や非定型細菌(M.pneumoniae、Chlamydia trachomatis、Chlamtdophila pneumoniae、C.psittaci)に加え、色々な気道ウイルス(インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、メタニューモウイルス)など多岐にわたります。小児で喀痰培養を取るなど、原因菌の検索は難しいこともありますが、できる限り行うことが望ましいと言われています。また、併せて迅速抗原検査や遺伝子検査(PCR、LAMPなど)も有効活用していくことが望ましいです。
肺炎の診断に至った場合、まずは、下記の小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017による表から重症度分類を行います