小児の胸膜炎・膿胸と抗酸菌感染症
小児の胸膜炎と膿胸
今回は、小児の胸膜炎・膿胸を取り挙げたいと思います。基本的に、胸膜炎や膿胸の原因は成人と同じであることが多く、抗菌薬の投与量も高用量を用いるべきであると言われています。小児では用量設定が体重当たりの量で規定されますが、上限は成人用量の上限を超えないことがルールとなっています。
治療は、エンピリックテラピーをスタートし、3~4日で効果判定を行い、原因菌検索の結果を参照し、de-escalationを行うという一般的な治療を行うこととなります。小児である特性上、胸水穿刺を行うことなど、成人よりも難しいことが多いが、できる限り原因菌の検索を行うことが望ましいとされています。一般的には、肺炎に比べて長期の治療期間が必要になってしまいます。