小児の肺炎2
さて、https://pharmacist.m3.com/column/infection/3113は、小児の肺炎の重症度鑑別やスコアリングを経て、エンピリックテラピーまでをご紹介しました。今回は、原因菌が判明してからのDefinitive Therapyをご紹介していきたいと思います。
S.pneumoniae
S.pneumoniaeの場合には、その菌のPCGのMIC(最小発育濃度)の値によって選択すべき治療を分けることが推奨されています。
PCG MIC≦2ug/ml | ||
アモキシシリン経口 | 1回10~15mg/kg | 1日3回 |
アンピシリン静注または点滴 | 1回30~50mg/kg | 1日3~4回 |
PCG MIC≧4ug/ml | ||
テビペネムピボキシル経口 | 1回4~6mg/kg | 1日2回 |
セフォタキシム静注or点滴 | 1回30~40mg/kg | 1日3回 |
セフトリアキソン静注or点滴 | 1回25~30mg/kg | 1日2回 |
1回50~60㎎/kg | 1日1回 | |
パニペネム/ベタミプロン点滴 | 1回20mg/kg | 1日3回 |
メロペネム点滴 | 1回20mg/kg | 1日3回 |
H.influenzae
H.influenzaeの場合、菌の耐性を以下の分類で分け、抗菌薬の選択を行います。