化膿性関節炎
化膿性関節炎とは、滑膜炎として発症し関節腔内に滲出液が貯留し、軟骨や骨の破壊へと至る病気と定義されています。感染経路としては、血行性(血液を通して感染部位に菌が移動する)と関節穿刺などによる直接感染の2つに大別されます。もともと、関節組織は無菌組織であるため、関節液から細菌が証明されれば確定診断となります。
成人の関節炎
大人の関節炎の原因菌は、海外では、H.influenzae やNeisseria gonorrhoeaeなどの報告もあるようですが、日本では、あまり検出されず、MSSA、MRSA、Streptococcus属によるものが多いのが特徴です。抗菌薬による治療期間に関しては、骨髄炎が併発している場合には、骨髄炎の治療として6~8週が必要になりますが、骨髄炎を併発していない場合には、3~4週間の投与となります。