疾患別・感染症と抗菌薬の選び方

更新日: 2022年8月7日 柳瀬 昌樹

化膿性関節炎

化膿性関節炎の抗菌薬選択|抗菌化学療法認定薬剤師のメイン画像1

化膿性関節炎とは、滑膜炎として発症し関節腔内に滲出液が貯留し、軟骨や骨の破壊へと至る病気と定義されています。感染経路としては、血行性(血液を通して感染部位に菌が移動する)と関節穿刺などによる直接感染の2つに大別されます。もともと、関節組織は無菌組織であるため、関節液から細菌が証明されれば確定診断となります。

成人の関節炎

大人の関節炎の原因菌は、海外では、H.influenzae やNeisseria gonorrhoeaeなどの報告もあるようですが、日本では、あまり検出されず、MSSA、MRSA、Streptococcus属によるものが多いのが特徴です。抗菌薬による治療期間に関しては、骨髄炎が併発している場合には、骨髄炎の治療として6~8週が必要になりますが、骨髄炎を併発していない場合には、3~4週間の投与となります。

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柳瀬 昌樹
やなせ まさき

薬剤師。薬科大学を卒業後、現在に至るまで病院勤務を続け、糖尿病、感染症などの専門資格を取得。医師の先生方からの全面的ご協力の下、日々奮闘中。
主な取得資格:糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師、実務実習認定薬剤師
所属学会:日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会(認定薬剤師認定委員兼務)、日本化学療法学会、日本病院薬剤師会

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