疾患別・感染症と抗菌薬の選び方

更新日: 2023年1月21日 柳瀬 昌樹

性器感染症4

女性の性器感染症の抗菌薬選択2|抗菌化学療法認定薬剤師のメイン画像1

性器感染症の最後は、女性の外陰部、もしくは膣に起こる感染症について、掘り下げていきたいと思います。膣内の感染症は膣内の環境が崩れたり、膣内に原因となる菌が過増殖状態となったりすることで発症します。ストレスや体の疲れなどが原因となることもあると言われており、実はまれではない感染症かもしれません。

細菌性膣症

細菌性膣症(bacterial vaginosis:BV)とは、膣内に元々常在しているLactobacillus属が減少して、色々な好気性菌や嫌気性菌が異常増殖した病的状態だと説明されます。この状態でも約半数は無症状であり、気づかないことも少なくありません。治療の第一選択薬は、メトロニダゾールであり、膣錠や内服の選択肢があります。

細菌性膣症の治療薬

第一選択
メトロニダゾール膣錠 1回250㎎ 1日1回 7~10日間
メトロニダゾール経口 1回250㎎ 1日3回 7日間
1回500㎎ 1日2回 7日間
第二選択
クロラムフェニコール膣錠 1回100㎎ 1日1回 7日間

性器カンジダ症

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柳瀬 昌樹
やなせ まさき

薬剤師。薬科大学を卒業後、現在に至るまで病院勤務を続け、糖尿病、感染症などの専門資格を取得。医師の先生方からの全面的ご協力の下、日々奮闘中。
主な取得資格:糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師、実務実習認定薬剤師
所属学会:日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会(認定薬剤師認定委員兼務)、日本化学療法学会、日本病院薬剤師会

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