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疾患別・感染症と抗菌薬の選び方

更新日: 2023年4月22日 柳瀬 昌樹

性感染症4

【薬剤師向け】性器ヘルペス、尖圭コンジローマ等の抗菌薬選択|抗菌化学療法認定薬剤師のメイン画像1

いよいよ性感染症シリーズも最後になりました。ここで取り上げる病気は、性感染症を専門に見ている施設では見かけることがあるのでしょうが、個人的にもあまりみることはありません。ただ、症状や特徴、治療法は知っておく必要があると思いますので、最後のまとめにしておきたいと思います。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または、単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)の感染により、性器に浅い潰瘍性または水疱性病変が形成される疾患です。初めて感染した初感染と、すでに神経節などに潜伏感染していたヘルペスウイルスが再活性化して起こる再発では、症状が異なります。一般的に、初感染では病巣が広範囲で症状が強く、発熱などの全身症状を伴うことが多いのが特徴で、一方、再発では全身症状を伴うことは少ないとされます。現段階での治療薬である抗ヘルペスウイルス薬は、増殖しているヘルペスウイルスの増殖抑制には有効であり、治癒までの期間を明らかに短縮しますが、潜伏感染しているヘルペスウイルスの排除には無効です。これにより再発抑制療法も認められています。

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柳瀬 昌樹
やなせ まさき

薬剤師。薬科大学を卒業後、現在に至るまで病院勤務を続け、糖尿病、感染症などの専門資格を取得。医師の先生方からの全面的ご協力の下、日々奮闘中。
主な取得資格:糖尿病療養指導士、糖尿病薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師、実務実習認定薬剤師
所属学会:日本糖尿病学会、日本くすりと糖尿病学会(認定薬剤師認定委員兼務)、日本化学療法学会、日本病院薬剤師会

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