腸管感染症2
今回は腸管感染症の第2弾。前回取り挙げた市中細菌性腸炎の抗菌薬適応とエンペリックテラピーに引き続き、原因菌が分離・同定された場合のディフィニティブテラピーを見ていきたいと思います。原因となる細菌としては、まれなものからよく見るものまでさまざまですので、1つずつ見ていきましょう。
赤痢菌(Shigalla属)
現在、日本における感染症法で3類感染症に規定されており、確実に除菌することが求められます。自然の経過の中で除菌されることもあるため、絶対に抗菌薬投与が必要とは限りませんが、症状の早期改善、排菌期間の短縮を期待する抗菌薬投与が推奨されています。
第一選択 | |||
レボフロキサシン経口 | 1回500㎎ | 1日1回 | 5日間 |
第二選択(キノロン系薬に耐性または低感受性、もしくはアレルギーがある場合) | |||
アジスロマイシン経口(§) | 1回500㎎ | 1日1回 | 3日間 |
ホスホマイシン経口 | 1回500㎎ | 1日4回 | 5日間 |
§:保険適用外