腸管感染症3
前回は、市中細菌性腸炎のディフィニティブテラピーについて、掘り下げていきました。この分野における原因菌が多く、1回では書ききれなかった分があるため、本日は続きからご紹介していきたいと思います。
チフス菌(Salmonella Typhi)、パラチフスA菌(Salmonella Paratyphi)
チフス、パラチフスAは、感染症法で3類感染症に分類される感染症で、腸管の潰瘍性病変と共に菌血症を併発するため、抗菌薬投与は必須となります。海外からの輸入例を中心にキノロン系薬の感受性の低下が認められており、必ず抗菌薬感受性試験結果を確認することが大切です。
第一選択 | |||
セフトリアキソン点滴(§) | 1回2g | 1日1回 | 14日間 |
アジスロマイシン経口(§) | 1回500㎎ | 1日1回 | 7日間 |
第二選択 | |||
レボフロキサシン経口 | 1回500㎎ | 1日1回 | 14日間 |
§:保険適用外