腸管感染症8
前回までで少しマニアックな寄生虫については終了となります。腸管感染症最後の単元は小児の腸管感染症を取り挙げたいと思います。
小児の細菌性腸炎
小児の腸炎を診る上で、最も大切なのは原因が細菌性かウイルス性かを鑑別することだと言われています。一般的に、細菌性を疑う症状には、高熱、強い腹痛、下痢、血便などがあります。対してウイルス性を疑う症状として、小腸や台帳に腸液貯留を認めるとされています。大人でも同じですが、問診による情報収集が非常に大切となり、特に、発症時期、食歴、渡航歴、家族や学校・保育園・法遅延における腸炎患者の有無、発熱の有無、血便の有無などについて詳細に聞き取りましょう。原因になる細菌として、カンピロバクター属が最も多く、次いで非チフス性サルモネラ属が多いです。