1+1を3にする、チーム医療に求められる薬剤師の役割-医療マンガで学ぶ第五回-

2020年に放送されたテレビドラマ「アンサングシンデレラ」は大きな話題を呼びましたが、このドラマは病院薬剤師を主人公にしたマンガが原作です。医師や看護師が主人公のマンガは多くありますが、薬剤師という職種にスポットライトが当たることは珍しいので、皆さんの記憶にも残っているはずです。このマンガを読んで、薬剤師という職業を誇りに感じたり、日々の仕事にやる気が出た方も多いのではないでしょうか。
今回は、放射線技師を題材にした「ラジエーションハウス」を紹介します。放射線科医としての医師の資格を持ちながら、放射線技師として働く主人公・唯織の考えや働き方は、薬剤師がチーム医療の中でどのような働き方をすれば良いのかを考えるきっかけになります。

©モリタイシ・横幕 智裕/集英社
■今回のマンガ
タイトル:ラジエーションハウス
作者:モリタイシ (漫画), 横幕 智裕 (原作)
主人公:放射線技師(放射線科医) 五十嵐 唯織
出版社:集英社
連載:2016年〜
放射線科医とは「放射線診断」と「放射線治療」を専門に行う医師のことです。現在は、内視鏡やMRI 装置などX 線を使わない診断分野も増えているため、画像診断を主に行う放射線科医を画像診断医と呼ぶようになっています1)。そして、それらの診断に必要な撮影を実際に行っているのが放射線技師です。
偶然なのですが、「麻酔医」「病理医」「放射線科医」という一般…