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漢方製剤の解説

お腹の冷えからくる便秘、下痢の両方に効く「大建中湯」

薬剤師が知っておきたい漢方製剤シリーズの第二回目は、「大建中湯」です。

大建中湯のイメージ

皆さんご存知の通り「大建中湯」は①カンキョウ(乾姜)、②サンショウ(山椒)、③ニンジン(人参)と④コウイ(膠飴)からなります。

医療用医薬品として使用されている「大建中湯」は、ツムラの「大建中湯エキス顆粒」とコタローの「大建中湯エキス細粒」があります。効能効果はツムラのものは「腹が冷えて痛み、腹部膨満感があるもの」:*1で、コタローは「腹壁胃腸弛緩し、腹中に冷感を覚え、嘔吐、腹部膨満感があり、腸の蠕動亢進と共に、腹痛の甚だしいもの:胃下垂、胃アトニー、弛緩性下痢、弛緩性便秘、慢性腹膜炎、腹痛」*2となっていて、少し差異があるように思われますが、基本的には腹部の冷えによる症状に効果があると考えてよいでしょう。

具体的には「大建中湯」は、体力がなくお腹が冷えて痛み、軟便性の便秘や腹部膨満感を感じる人、四肢が冷えて多尿を感じたり、腹部の冷えから腰やひざなどにだるさを感じたりする人、自覚症状でいえば顔色が悪い、体がだるくて疲れやすい、腸の中で腸がモクモクと動いているような症状を感じる人に処方されます。このような症状の改善は服用後3週間前後で見られることが多く、1か月服用を続けても効果が感じられない場合は処方があっていない可能性があります。

またそれ以外にも、外科手術後の消化管運動不全や腹部膨満症状の改善に使用されていて、排便の回数や便の症状を変えることなく排便を促すといわれています。ただ、「大建中湯」の排便効果は効果発現まで少し時間がかかります。患者さんによっては数時間で効果が表れる方もいますが、通常3日程度はかかる場合が多いと考えてください。

体を温め胃腸の状態を改善―大建中湯の作用機序―

「大建中湯」は寒証腹痛に対する薬です。その作用を具体的に見ていきましょう。

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更新日: 2019年9月6日

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