鶏肉、ナツメ、白きくらげの(参鶏湯風)中華粥でバリア機能(衛気えき)を高めましょう!
中医学では衛気を高めるには身体の気、血が十分にあり、肺、脾(胃腸)が元気でいる事が大切になります。特に脾は身体の元気を作る源です。胃腸は脂っこい、味付けの濃い、甘い物を食べ過ぎると弱り、あっさりした味の温かいものを好みます。
また、肺は潤うことで元気に働く事が出来ます。
今回は身体に気、血を補い、胃腸を元気に、肺を潤わせるレシピをご紹介したいと思います。
今回使用する生薬
鶏肉
甘味で体を温める温性。
体に元気を補い、胃腸を元気にしてくれますよ。
ナツメ
甘味で体を温める温性。
身体の気、血を補い、胃腸を元気に、気持ちを落ち着かせてくれる働きがあります。
「1日3粒食べると老いを防ぐ」とも言われ、かの楊貴妃も好んで食べていたとされます。
そのまま食べても良いし、お鍋やお粥、甘煮、お茶に入れるなど色んな活用法があります。
白きくらげ
甘味、淡味で体を温めも冷やしもしない平性。
平性は温めも冷やしもしないので、体質に関わらず長期的に摂りやすい食材です。
身体に潤いを補い、肺と胃腸を潤してくれます。
こちらも楊貴妃が好んで食べたと言われます。
白きくらげはスイーツにも、スープにも、お粥にも何にでも合います。
材料:4人分
米……1カップ
手羽元……4本
ナツメ……4個
白きくらげ……20g
酒大さじ……2
塩……少々
白髪ねぎ……適量
ゴマ油……小さじ2
豆板醤……小さじ1
水……6カップ
作り方
- お米はよく洗って水けをきる。手羽元は流水でよく洗い、水けをふく。
- ナツメも洗っておく。
- 白きくらげは水で戻し、食べやすい大きさに切る。
- お鍋に①~③、水、酒、塩すべて入れ、沸騰したら弱火にし、コトコト約30~40分煮る。
- 最後に白きくらげを入れ、5分ほど煮たら完成。
- 好みで白髪ねぎを加えたり、豆板醬をお好みで加えてください。
- ストレスが強い人は三つ葉を入れたり、冷え性や寒気がする風邪をひいた時はネギや生姜などをたっぷり入れるのもオススメです!
編集部員が作ってみた!
コロナ禍もあって、家族の免疫力を高めておきたい編集部Sが、田中先生のレシピで中華粥を作ってみました。
白きくらげは、スーパーでたまに見かけますが、ナツメを購入するのは初めてのことです。あちこち探し回るのは面倒くさい!という根っからのずぼらを発揮して、白きくらげとナツメを含めた5種の生薬がセットになった物をネットで購入しました。
ナツメは外見からは唐辛子みたいなイメージだったのに、触ってみたら中身が詰まっている! 皮がパリッとしたプルーンみたいな感じです。
材料を鍋に入れて火にかけるだけの簡単レシピです。仕上げ前に入れる白きくらげは、戻すのに時間がかかるかな?と思いましたが、30分コトコト煮ている間に戻りました。
※帰りのスーパーに手羽先が無かったため、モモ肉で代用。先生にあとから質問してみましたが、出汁が出るので骨付きの手羽元の方がしっかりした味にはなるけれど、効果には影響ないので代用でもOKとのことでした。
あっという間に完成!
プラシーボ効果を懸念して、効果・効能については特に何も言わずに晩御飯として出しました。初めて食べるナツメは杏子に似た触感と味で、あっさりとしたお粥のアクセントになっていました。最近揚げ物などが続いていたからか、「優しい味で美味しかった」「今日はあっさりで気分にあっていた」などと、それぞれ感想を述べていましたが、食べてから15分位たった時点で息子が「身体がホカホカしてきて熱い!」というではないですか。まさにこれは生薬の効果!? 疲れた時の定番レシピになりそうです。