ツラい頭痛を緩和させるには?鯵を使った漢方生薬レシピ
頭痛には様々なタイプがありますが、大きな原因の1つが「不通則痛(ふつうそくつう)」によるものと考えます。
これは、体内に「瘀血(おけつ)」と言われる血流の悪さやいわゆるドロドロ血の状態になり、通りが悪くなることにより痛みが発生しています。
刺すような痛みやズキンズキンする拍動性の痛み、頭が重いなどが特徴です。
鯵や鰯など青魚、玉ねぎなどには血の巡りを改善する「活血(かっけつ)」と言われる力があります。
食べ物の力を借りて血流改善し、頭痛を緩和しましょう!
普段から体を冷やさない、運動する習慣を身につける、ストレスや疲れは溜め過ぎないなどを心掛けましょう!
今回使用する生薬
鯵(あじ)
甘味で体を温める温性。
胃腸を温め、胃腸の働きを高める働きがあるので、胃もたれや食欲不振、お腹の痛みなどにもお勧めです。
健脳作用と言って、脳を健康につまり認知症の予防や記憶力・集中力アップにも良いとされています。
さらに青魚共通の血液をサラサラに、血管を丈夫にする作用も持っています。
紅花
辛味で身体を温める温性。
活血化瘀(かっけつかお)と呼ばれる、血の巡りを改善し、ドロドロした血を改善する働きがあり、頭痛や肩こり、生理痛、冷え性などに使われます。
漢方薬としても良く活用されており、しっかりとした力がある為、出血しやすい人や妊娠中は摂らないように気をつけましょう。
山査子(さんざし)
酸味・甘味、身体を少し温める微温性。
消化を助け、胃腸の働きを助けてくれ、消化不良や食欲不振、胃腸の負担を軽減してくれます。
他にも理気活血作用も持つので、身体の気の巡りと血流を改善してくれます。
玉ねぎ
甘味・辛味で体を温める温性。
気や血の巡りを改善し、胃腸の働きを高め、消化を促進してくれます。
お腹の張りや下痢、胸脇部が張って苦しい、消化不良の時などにお勧めです。
どの食材も温めるものが多いので、普段からのぼせやすい人や乾燥しやすい人、すぐに「イライラしやすい人などにはあまり向いていません。
材料(2人分)
鯵……4匹
紅花……1g(小さじ1/2)
山査子……6g
玉ねぎ……1/4個
生姜……1/2かけ
にんにく……1/2かけ
日本酒……大さじ1
作り方
- 鯵は頭とワタを取り除く。水洗いしてお腹の内側も外側も水気をよくふき取る
- 玉ねぎ、生姜、ニンニクはみじん切りにする
- 紅花は水1カップに15分ほどつけて戻しておく
- 鍋に②、山査子、日本酒、③を水ごと入れ、煮立ったら鯵を入れて中火にする。
6~7分煮汁をかけながら煮たら完成。
紅花は手に入らなければ無くても大丈夫です。
山査子は輸入雑貨屋さんなどで置いてある山査子スティックでも代用できると思います。
編集部員が作ってみた!
編集部 Sが、田中先生のレシピで、鯵の中華風煮物を作ってみました。
ベニバナと山査子は前回同様ネットで購入、高知県産の新生姜と、青森のニンニク、鯵は近くのスーパーで、玉ねぎは冷蔵庫から調達しました。
ベニバナはこんな形で目にするのは初めてですが、山査子は見るのも初めて、触った感じは麩菓子??のようで、どのような味がするのか楽しみです。
上手く写真が取れたところで休憩をして、そろそろ帰ってくるかなというタイミングでキッチンへ戻ると……
生物が好きな娘が、勝手に鯵を三枚おろしに!!! しかも、ナメロウにでもするつもりだったのか、丁寧に皮まで剝いでいるではないですかっ! 先生のレシピでは、頭とワタを取り除くだけだったはず。またもや、レシピ通りに作れないことになってしまった。
※先生に伺ったところ、「今回は、特に骨については取ってしまって問題ないです。皮に関しても苦手なら食べる必要はないですよ。」と回答をいただきました。
その後の工程は、失敗しないように慎重に。玉ねぎ、生姜、ニンニクはフードプロセッサーで一気にみじん切りで時短クッキング。水で戻していたベニバナと山査子を入れて沸騰させ、鯵を入れて中火に。
水分を飛ばして完成!
ちょっと水分を飛ばしすぎてしまって先生の完成画像と全く違うものが……。頭を抱えて仕事から帰ってきた配偶者の晩御飯に出しました。生姜、ニンニクがたくさん入っているのに、優しい味。その中で山査子の酸味のある味がアクセントになっていて癖になりそう。山査子はリュバーブのようなイメージなのでお菓子などに使ってもよさそうです。先生に後で質問したときに、味が薄いと感じた方は塩を振ってもOKとの事でした。
頭を抱えていた配偶者は、ご飯の後すごく早く寝てしまいました。翌日感想を聞くと、体がホカホカ温まって、疲れていたのもあってすごく眠くなってしまった。おかげで今日は寝起きスッキリだよ。とのことでした。晩御飯のおかげかはわからなかったですが、ゆっくり休めて調子が戻ったみたいです。