副作用の鑑別・早期発見に欠かせない「検査値」の読み方・活かし方

更新日: 2025年3月31日 薬剤師ロクガツ

腎機能低下の高齢者にNSAIDs…疑義照会は必要?

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腎機能の指標として使われるeGFR(推算糸球体濾過率)は、慢性腎臓病(CKD)の診断や進行予測に役立つ 重要な指標です。
薬剤師として検査値の変化を正しく読み取り、副作用を見逃さないようにしましょう。

1. GFR の前提知識

心臓から拍出された血液は、全身を巡り、一部の血液は腎動脈から腎臓へと流れていきます。
腎臓に流入する血液量を腎血流量といい、糸球体で濾過される血漿の量のことをGFR (糸球体濾過率) と言います。
GFR は、腎機能そのものだけでなく、腎血流量や腎前性の変動にも影響を受けます。

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2.eGFR(推算糸球体濾過率)とは?

GFR(糸球体濾過率)は腎機能の指標ですが、測定には時間やコストがかかります。
そのため、臨床現場では eGFR(推算糸球体濾過率)が代用 されます。 eGFR は、血清クレアチニン値•年齢•性別をもとに算出される腎機能の推定値(mL/min/1.73m2)です。

クレアチニンは腎臓で濾過されるものの、ほとんど再吸収や分泌を受けないため、GFR の指標として利用されます。
ただし、筋肉量が少ないとクレアチニン値が低くなり、eGFR が実際より高く見積もられることがあります。

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3.症例検討:eGFR が低下した患者、疑義照会どう行う?

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やくざいしろくがつ

誤解や偏見を生みやすい複雑な生理学や薬理学を、イラストを使って分かりやすく発信しています。多くの方が「不要な選択」を避けられるようにサポートするため、現在は中医学も学んでおり、西洋医学と中医学の両方の視点から、根本的な解決策を総合的にお伝えできるよう努めています。

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