腎機能低下の高齢者にNSAIDs…疑義照会は必要?
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腎機能の指標として使われるeGFR(推算糸球体濾過率)は、慢性腎臓病(CKD)の診断や進行予測に役立つ 重要な指標です。
薬剤師として検査値の変化を正しく読み取り、副作用を見逃さないようにしましょう。
1. GFR の前提知識
心臓から拍出された血液は、全身を巡り、一部の血液は腎動脈から腎臓へと流れていきます。
腎臓に流入する血液量を腎血流量といい、糸球体で濾過される血漿の量のことをGFR (糸球体濾過率) と言います。
GFR は、腎機能そのものだけでなく、腎血流量や腎前性の変動にも影響を受けます。

2.eGFR(推算糸球体濾過率)とは?
GFR(糸球体濾過率)は腎機能の指標ですが、測定には時間やコストがかかります。
そのため、臨床現場では eGFR(推算糸球体濾過率)が代用 されます。 eGFR は、血清クレアチニン値•年齢•性別をもとに算出される腎機能の推定値(mL/min/1.73m2)です。
クレアチニンは腎臓で濾過されるものの、ほとんど再吸収や分泌を受けないため、GFR の指標として利用されます。
ただし、筋肉量が少ないとクレアチニン値が低くなり、eGFR が実際より高く見積もられることがあります。
