調剤薬局で働く 現役薬剤師のキクオ が、日々薬局で繰り広げられる薬剤師のリアルな日常をお届けします。
看護師さん、MSさんと仲良くなる方法!多職種連携で思いがけない失敗とは?
キクオです!薬剤師になってから病院薬剤師と調剤薬局薬剤師というふたつの職場を経験した私が、各医療従事者と関わった体験談を語りたいと思います!自身の失敗から得た多職連携の教訓もご紹介していきます!
それでは、いってみましょう!
看護師からは次々と薬についての質問が…
「この薬って間隔どれだけあければいいの?」「同じルートで一緒に混ぜてもOK?」「薬剤師さん、その薬持ってきて!」「あの患者さんの薬なんだけど!」…など。
病院内で看護師と顔を合わせると、次々に仕事が舞い降ります。看護師さんは誰もが忙しそうにしているので、薬剤師の手も借りたいのがヒシヒシと伝わってきましたね。
正直なところ「扱う薬のことを覚える気ないんかー!」と、怒ってしまいそうな場面もありましたが、心の中で「チーム医療、チーム医療」と念仏を唱えながら、なる早で対応していました。
曖昧な情報を伝えてはいけないので、初めのうちは質問されることをしっかりと調べては返答する、の繰り返しでした。看護師さんから質問をされることで自分自身の勉強につながることが多かったです。
「患者さんからよく質問される薬」について、看護師さん向けにミニ勉強会を開催したこともありました。
いきなり頼みごとではなく、世間話をはさもう!
もちろん薬剤師から、看護師さんに仕事のお願いをすることもあります!
患者さんのご家族について質問したり、「この薬はよく副作用出たりする?」と聞いたりしました。また、「患者さんがベッドに戻ってきたら連絡をお願いします!」「主治医にこの薬を変更してもらうように伝えてください」などのお願いごともします。
看護師さんだけでなく、誰に対してもいきなり物事を頼むのではなく、最初はとりとめのない話や世間話をしてからお願いをすると成功しやすく、寄り添ってくれるものです。
迫力がある看護師さんはホントに強いです…。仲間に付いてくれたらとても助かるという意味ですよ(笑)。
ちなみにキクオは、薬の名前の由来や値段など、ちょっとした豆知識から看護師さんとの会話のキッカケを作っていました!
多職種連携のコツとして覚えていただければ幸いです。
調剤薬局ではMSさんと仲良しこよし
続いて調剤薬局に転職してから驚いた点です。病院薬剤師時代にはほとんどMS(マーケティングスペシャリスト)さんと話をすることがありませんでしたが、調剤薬局では医薬品卸のMSさんと接触回数が多くなり、必然的に距離が近くなりました。
そんなMSさんと私は大の仲良しです。
お互いに仕事のことからプライベートのことまで、笑いを交えて話します。頼りっぱなしになってしまう場面もありますが、調剤薬局の薬剤師にとってMSさんとの相性はとても大切だと日々感じています。毎月ほどの頻度ではありませんが、キクオは仕事2割、プライベート8割ほどの割合でMSさんとランチに行ったり、飲みに出かけたりすることもありますよ。
MSさんから「この薬局に訪問したい」「話しやすい薬剤師さんだなぁ」と日頃から思ってもらえるように薬剤師側からも相手のことを知るように努めて、良い関係を築いていきたいものですね。
調剤薬局へ転職して、病院薬剤師時代と比べると接触する多職種は減りましたが、限られた相手と密度の濃い時間を過ごしていると実感しています。それが病院薬剤師と薬局薬剤師の違いのひとつですね。
多職種と関わる際に注意するべきふたつのポイント!
はい!それでは、私自身が、苦い経験して学んだふたつの注意点を発表します!
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ドクターの奥さんには嫌われるな!
医師の生活を握っているのは誰でしょうか?
そうです。既婚の男性医師と関わる場合、薬剤師が注意するべき人物は医師のパートナーである、奥さんです。特に処方元のクリニックと関わりのある調剤薬局では、気をつけなければなりません。
現在、調剤薬局に勤務しているキクオですが、実は以前、院長の奥さんを怒らせてしまったことがあります!その院長は、スタッフや薬局の事を大切にしてくださり、定期的に飲み会を開催してくれていました。私はその飲み会で、ある失言をしてしまい、院長の奥さんにあまり良い印象を与えなかったようなのです。仕事をともにする院長には嫌われませんでしたが、奥さんから遠回しに私の居場所を無くさせるという嫌がらせを受けてしまいました…。
院長よりも権力がある場合があるので、くれぐれも、医師のパートナーには丁寧に接した方がいいですね。
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MSさんに対して、疲れていても顔に出すな!
MSさんが薬局に訪問した際に「まだ薬歴、溜まってるんだよなぁ~」と思ったことはないでしょうか?私はあります。(おい!)訪問のタイミングが悪いと、怒っても仕方ありません。疲れた顔や嫌な表情はすぐに伝わりますよ。キクオを担当をしてくれるMSさんは些細なことにも気が付く方でした。
調剤薬局で働いている方なら分かるかもしれませんが、エリアの情報やウワサは、同業種に結構筒抜けなんです。あなたが相手に対して向けた顔は、どんな表情だったでしょう?MSさんに対する顔や態度が今後のさまざまな付き合いに影響を与えるかもしれません。
患者さんとの接し方だけに注意していればいいのではなく、自らの行動を一度振り返り、日頃から、いい雰囲気やいい態度で周りの方に接したいものですね。
多職種と関わることで薬剤師はどうあるべきなのか?
多職種に対して自分はどうしたいのかを考えてみましょう。キクオ自身、記事を書いてみて、自分の目的を見失わずに薬剤師として働きたいと振り返ることができました。
多職種といっても、仲良しグループを作って楽しむことが目的ではないですよね?病院、調剤薬局というふたつの職場を経験しても、つまるところは「患者さんファースト」です。もし、チーム医療として目指すゴールが異なっていれば、あえて多職種との関わりを避けるのもひとつの手段でしょう。私はそう思います。
少しでも同じ薬剤師仲間の胸に響いてくれたら幸いです。それでは、また!