キクオの薬局見聞録~薬剤師のリアルを届けます!!~

更新日: 2020年4月17日 キクオ

調剤薬局で働く 現役薬剤師のキクオ が、日々薬局で繰り広げられる薬剤師のリアルな日常をお届けします。

実際にあったブラック薬局の実態と打開策とは?

キクオが体験した!ブラック薬局の実態と打開策とは?の画像

今回の記事は、薬剤師キクオが昔、勤務していた職場について、実際に働いて厳しいと感じた実態を語ります!また、ブラックな環境を打開するための方法も紹介します!それでは、いってみましょう!

定時なし、暴力あり!?これがブラックな職場の実態だ

①定時の決まりがない環境

「グハッ…。今日も定時に終わらねぇ!」
おかしいな?雇用契約書には18時に仕事が終わると書いてあった気がするけど…。

私が働いていた職場は、外来診療が午後も絶えない人気の病院で、薬局は18時を過ぎていてもフル稼働。薬剤師がバタバタと走り回っているような調剤室でした。

お昼休憩こそありますが、ひどければ13時から19時まで働きっぱなし!診察を終えた患者さんが待っているのに、薬局がもたもたするわけにはいけません。
しかし…。
「定時ってなんだっけ?」
足はむくみ、水分補給をする時間もなかったけど、周りのみんなも一緒になって働いていたな…(泣)。

②駐車場は民間の駐車場を借りて下さい

面接官「職場までどうやって通いますか?」
薬剤師キクオ「自家用車です!」
面接官「民間の駐車場になるけど良いかな?」
薬剤師キクオ「は、はい…」

私はこう答えました。職場の敷地内に駐車スペースはあります。しかしですね、職員が多いため、新人は自分で民間の駐車場を借りるしかなかったのです。

駐車場の月極料金の負担はなく、全額自腹でした。クッ…新人薬剤師時代にこんな仕打ちを受けるとは…。しかも、民間の駐車場から歩いて10分とはね…トホホ。

③上司が暴力を振る薬局

上司「おい!キクオ!お前は薬剤師に向いてない!代わりはいくらでもいる!」
(ガガガガガガ!!)
マシンガンのようにキクオの胸に刺さった上司の言葉。
はて?ここは闘技場でしょうか??
(いやいや、ここは薬局。冷静にならなければ、もっと大人になれキクオ)
そう自分に言い聞かせる。それにしても私が働きたかった職場は本当にここなのかな?

言葉の暴力だけでなく、私は上司から膝蹴りを食らったこともあります。医療機関だし、直ぐに処置はしてくれるよね!!って、おーい。
当時は、深く考えすぎてしまい、最後は悲しくもなりました。なんでいつもキクオは怒られてばっかりなんだろう、なんでこの人は、手や足を出すのだろう…。


今では当時の上司は退職し、暴力はなくなっているようですが、ブラックな職場とは、労働時間だけではないことを悟った出来事でした。

ストレスは少しずつ身体を蝕んでいった

キクオのいた環境はもしかするとかなりブラックだったのかもしれません。それでもキクオはこう思っていました。

「ここで仕事を辞めたら忍耐がないよな。」
「何事も3年頑張らないと!」
辛いことばかりではありませんでしたが、私はこんな気持ちで勤務を続けていました。


ある日、周りの人から「笑顔が少なくなった」と言われました。そして次第に、顔色がいつもと違う、見た目に「覇気」がないとも言われるようになりました。遅くまで働くといつもよりニキビができやすくなったりもしました。このあたりで自分でも身体にも影響が出てきたのを実感しました。

当時、そう言って教えてくれる友人がいたことは、とてもありがたかったと思っています。自分が考えている以上に身体がストレスを感じていたのでしょう。

自分自身を許し、がんばらない、環境を変える!

キクオの教訓1「無理にがんばらない」

ストレスがキャパオーバーになり、周りからのプレッシャーがきついと、精神的に参ってしまいます。私は自分が壊れてしまう前に、「がんばりすぎない精神」を持って、薬剤師の仕事を向き合うようにしました。

もちろん、薬剤師の業務はしっかり行う気持ちはありますし、目の前の患者さんのために服薬支援に携わりたいと考えています。しかし、精神的にストレスとなる仕事は一度どうするか、立ち止まって考えても良いのではないでしょうか?自分自身のキャパを知り、壊れるまで無理をしないようにして下さい。

キクオの教訓2「環境を変える」

キクオの場合は転職です。転職=情けないと思ってしまう自分もいましたが、そうではないことを知ってほしいと思います。逃げる勇気も、時に必要な選択です。もしも自分が壊れて動けなくなってしまったらどうでしょう。その後、回復出来ない状態になってしまったら…。

実際に退職日が決まると、こんなに気持ちが楽になるのかと感じました。もちろん退職をする際は、引き継ぎをしっかりと行いましょう!

まとめ

キクオのブラックな職場体験談を話しました。これを読んで、薬剤師としてやるべきことは何なのかを、今一度考えて欲しいですね。毎日忙しくて、しっかりと患者さんや自分自身と向き合えていないケースもあるかもしれません。今の職場をすぐに辞めろとはいいませんが、少しでもブラックな環境で働いていたキクオの体験談と対策を参考にしていただければ幸いです。それでは、また!

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キクオ
現役薬剤師ブロガー

薬学部をストレートで卒業後、新卒で入社した職場で社会の洗礼を受ける。周りから「人が変わった」と言われるも、心配いらないと、謎の強がりを見せる。その後、頭皮を気にする。
働き方と未来を考えて転職を決意。病院や薬局、派遣薬剤師を経験。今後は「個人の薬剤師がどう社会に貢献出来るか」に興味あり。
「どーせ仕事をするなら楽しく」をモットーに現職の調剤薬局で楽しく働いています。「薬剤師は日本中に浪漫を届けたい」をテーマに薬剤師・薬学生向けのメディアを運営しています!

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