調剤薬局で働く 現役薬剤師のキクオ が、日々薬局で繰り広げられる薬剤師のリアルな日常をお届けします。
薬剤師業界の教育体制について!病院と調剤薬局の違いを比較!

こんにちは!薬剤師ブロガーのキクオです。
誰かに何かを教えるって難しいですよね。今回は薬剤師の教育体制についてです。新人薬剤師や薬学生は、病院と薬局で教える内容の違いが気になる方もいるのではないでしょうか。
それぞれの違いをキクオの経験から語ります!それでは、いきましょう!
SNSで薬剤師業界の教育制度について質問をしてみた!
先日、キクオはTwitterでこんな質問をしてみました。↓

有効回答105票のうち教育係や教育制度があると回答した方は約44%。ないと回答した方は約56%という結果になりました。もちろんひとつの参考情報として見て下さい。意外と教育制度がない職場もあるようですね。
また、以下のようなコメントもいただきました。ありがとうございます。
「入社して3年間は面倒見係の先輩が1人いました」
―所属店舗とは別の店舗の先輩が、定期面談をしてくれるようです。所属店舗では言いだしにくいことも話せそうですね。
「教育担当はいなかったけど一緒にいろいろと体験をしてくれた先輩がいた」
―おもに、「やってはいけないこと」を中心に、実際の薬剤を使って体験しながら学ばせてくれたようです。
ほかにキクオが注目したコメントは「患者さんへの電話対応や疑義照会、投薬の模擬練習」がある職場です。模擬練習をすると教える薬剤師も、改めて日常業務を振り返ることができ、双方にとって、充実した練習ができそうですね!
(@kikuo1005,2020/5/19,より)
「会社に入ったら自分から仕事を覚えるのが当たり前だろ!仕事は盗むもの!」
「なんのために実務実習を半年間やっていたの?こっちも忙しいのだから!真面目にやってよ!」
過去にこーんな指導を受けてきたキクオだからこそ、教育指導に関しては優しくなれるのです。キクオが思うに職場の先輩は仕事だけでなく、メンタル面でも支えになっていると感じます。見放すのでなくて、一緒になって考えてくれる先輩薬剤師がいるだけで、頑張れるなぁと、しみじみ思いますね。
病院薬剤師にある「家族制度」とは?
私が勤めていた病院には「家族制度」という伝統的な教育制度が存在していました。家族制度とは、新人薬剤師と入職おおよそ5年目の先輩がペアになり、先輩薬剤師は「親」のように、薬学的指導だけでなく、職場での振る舞い方やマナーまで包括的に面倒を見るといった制度になります。
キクオが新人薬剤師のときには、先輩から病院内の案内をしてもらい「あの看護長さんには注意してねー」という注意喚起や、夜勤に挑む心構え、仕事の姿勢などさまざまなことを教えてもらったのでした。
自分が2年目、3年目になった時には「後輩(子供)がほしい~」なんて思っていたこともありました。誰でもちょっとは先輩ヅラしてみたいですもんね(笑)。
月日が流れ、そんなキクオにも後輩ができ、教育をする親の立場になりました。その病院では明確に何を教えるという指針がなかったので、比較的自由に教育や指導を実施していました。
例えば、業務後「今日やった混注業務の手技を復習しよー!」と先輩が声を掛けるのも良いです。主に、「今日はどんな人と一緒に仕事をした?どうだった?」と周りとのかかわりや業務内容を本人の言葉で話してもらい、その日の振り返りを行うことが多かったです。そうすると、例えば、注射の払い出し時間帯におかしい点を発見するといった細かいことに気付けます。新人薬剤師さんからは、薬を受け取りに来る事務員さんや看護師さんへの対応方法など、具体的な質問をされました。