調剤薬局で働く 現役薬剤師のキクオ が、日々薬局で繰り広げられる薬剤師のリアルな日常をお届けします。
「何大卒？」人気ブロガーが体験した調剤薬局の転職あるある
今回は、中途採用で働く薬剤師のあるあるにスポットを当てて語ります！
調剤薬局は他の業界に比べると、人の出入りが多い職場だと感じる方は多いのではないでしょうか？
それでは、いってみましょう！
「前の職場ではこうしていたのに…」はNGワードの可能性も
「前職と仕事内容を比べがち〜」
はい、私がした過ちですね！
私は以前、病院薬剤師として働いていました。病院を経験していれば「調剤薬局でも上手くやれるだろう」と、どこか甘い考えを抱いて、中途採用の薬剤師として調剤薬局に勤務し始めました。ところが会社や組織、一緒に働く方が異なると、当然働き方や環境が今まで通りでないことがわかります。
なかでも調剤報酬については、病院時代にあまり意識して勉強をしていませんでした。転職後は診療報酬、調剤報酬を考えながら働きました。また、調剤規約や会社の内規が異なる点も注意が必要です。些細なことですが、錠剤に対する輪ゴムの留め方1つをとっても違いがありました。薬を薬袋に入れる向きでさえ以前の職場と異なることもあります。
「前の職場ではこうしていた！」
私は中途採用で入った薬剤師から、その言葉を何度も聞いたことがあります。比較することは悪いことではありません。しかし、現場にとってはNGワードになる可能性があることを意識した方が無難です。
中途採用の薬剤師には「即戦力」を求められていることを意識して、発言するタイミングも考慮してみてください。
卒業大学を聞かれるがマウント合戦にならないように
「次に入る薬剤師さん、〇〇大学出身らしいよ！」
はい、マウンティングの匂いがしますね。
ほとんどの中途採用の方は現場で出身大学を質問されます。あいさつのように質問をする薬局もありますので、社交辞令としてあまり深く考えずに答えを用意しておくと良いでしょう。
大学についての質問は中途採用の薬剤師に対しての謎のプレッシャーを与えますが、職場内で共通項を探すキッカケでもあります！私も実際に聞かれることが多かったです。現場に同じ大学出身の薬剤師が居なかった場合は、なんとも言えない雰囲気になりますが…（笑）。
個人的に出身大学は薬局業務のできには関係ないと思っています。
しかし、偏差値が高い大学出身だと、イメージが先行して「仕事自体もできるかもしれない！」と期待を抱かれることもあるでしょう。出身大学を探る行為がコミュニケーションを取るキッカケなら良いのですが、どちらが上か下かとマウントする材料になることもあります。中途採用の方も、現在働いている方も職場の雰囲気を壊さないようにしましょう！
卒業大学だけでなく、役職などステータスを気にしてしまうのは中途採用だからかもしれませんね。
中途採用の場合、すでにできあがったコミュニティに突撃しなければならない
職場内の人間関係は特に中途の薬剤師が気にするポイントです。前職で人間関係に苦い経験がある中途薬剤師にとっては注意したいですね。
もちろん職場内での力関係がフラットなところもあります。しかし、キーマンを間違えてしまったり、初日から横柄な態度をとってしまうと、中途採用の薬剤師は居場所がなくなってしまうので注意が必要です。
突然ですが、人間関係を構築する上ではある程度、猫を被るべきだと思います。
例えば、年下の管理薬剤師（上司）がいる場合、はじめは少し戸惑うかもしれません。お互いの距離感を測り、職場内の状況を観察しながら、人間関係を構築する方が良いと思います。
現在、私は定年退職をした中途採用の薬剤師と一緒に仕事をしています。お互いの距離感がつかめないまま、今でもお互いが猫を被って仕事をしています。
いずれにしても、中途採用の薬剤師はすでに関係ができているコミュニティに突撃していかなければいけません！少しでも相手が求めている事を理解し、組織の一員としてなにができるのかをイメージして現場に挑みましょう！
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございます！
中途採用の薬剤師に起こりがちな、トラブル、悩みを綴っていきました。「中途採用の薬剤師は現場で即戦力として求められますが、在籍する薬局の取り組みやビジョンを上手く共有できていないとミスマッチが起こる」と、実際に働いて感じます。
薬剤師間で、問題提起や意見を交わすときは、自分のためにいっているのか、患者さんのためにいっているのかを常に自問して、頭を働かせる必要があります。少しでも中途採用の薬剤師の方に参考になれば幸いです。それでは、また！