患者から質問「エディロール服用中にイライラすると危険なの?」



「エディロール(エルデカルシトール)」は活性型ビタミンD製剤に分類される薬です。
エディロールはある特徴的な副作用に注意する必要があります。今回のコラムでは、この点について詳しく説明します。
エディロール(エルデカルシトール)の作用機序は?

エディロール(エルデカルシトール)は腸管でのカルシウム吸収促進作用と骨吸収抑制作用により骨粗しょう症に対して使用される薬です。
日本で行われた臨床試験において、従来の活性型ビタミン D3 製剤のカルシウム代謝異常に対する作用を保持しつつ、骨粗しょう症患者の亢進した骨吸収を抑制し、骨密度を増加させています。
今回の患者の症状が副作用かどうかみるために、まずは重大な副作用を確認しましょう。
エディロール(エルデカルシトール)の重大な副作用とは?

エディロール(エルデカルシトール)の重大な副作用には「高カルシウム血症」、「急性腎障害」、「尿路結石」があります。
高カルシウム血症については、エディロールの血清カルシウム上昇作用によるものです。
急性腎障害は血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれる可能性があることから設定されています。また、尿路結石のある患者及びその既往歴のある患者等においては、高カルシウム尿症により病態が悪化するおそれがあり注意が必要です。
では、高カルシウム血症の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。