3分でわかる!薬剤師ひゃくさんの「この薬、説明できる?」

更新日: 2025年11月20日 ひゃくさん

トラネキサム酸(トランサミン)がのどの痛みに効く理由は?

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止血薬としておなじみの「トラネキサム酸(トランサミン)」は、実は耳鼻科や内科でも「のどの痛み」に処方されることが多い薬です。血を止める薬なのに、なぜ痛みに効くのだろう?と思ったことはありませんか?

このコラムでは、その不思議なメカニズムを掘り下げて解説します。

「トラネキサム酸(トランサミン)」ってどんな薬?

トラネキサム酸とは、プラスミンの働きを阻害してフィブリン分解を抑制し出血を抑える薬

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プラスミンという酵素は、血のかたまり=フィブリンを溶かす働きがあります。

プラスミンが過剰に働くと必要な血栓まで壊してしまい、出血が続いてしまいます。

「トラネキサム酸(トランサミン)」はプラスミンの「リシン結合部位」に結合して、フィブリンと結合するのを阻害し、プラスミンの過剰な働きをブロックすることで、血を守り、止血作用を示します。

「トラネキサム酸(トランサミン)」が処方される疾患とは?

トラネキサム酸が使われる疾患の一覧

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「トラネキサム酸(トランサミン)」の添付文書を見てみると止血だけでなく、皮膚・耳鼻咽喉科・歯科など幅広い分野で活躍しています。

炎症を伴う粘膜症状(のどの痛み、口内炎、扁桃炎)やアレルギー反応(蕁麻疹・湿疹)にも有効です。一見すると止血作用と抗炎症作用に関連はないように見えますが、なぜ炎症にも効果があるのか見ていきましょう。

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病院勤務の中堅薬剤師インフルエンサー。「自分が疑問に思ったことを共有すれば、薬剤師や看護師に有益な情報発信ができるのでは?」との思いで始めたInstagramのフォロワー数は、いまや14万人超。薬に関する「なぜ?」「どうして?」を掘り下げつつ、新人薬剤師でも理解しやすい内容で薬の知識を発信中。

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