花粉症複数併用のなぜ?症状全部に有効な「ディレグラ配合剤」ってどんな薬?
「花粉症って、どうして3種類も4種類も薬を飲まないといけないの?」患者さんからこんな風に聞かれたことはありませんか?
抗ヒスタミン薬に点鼻薬、さらにロイコトリエン拮抗薬まで……。 患者さんからすれば、「鼻炎なんだから、鼻炎薬は1種でいいんじゃないの?」と疑問に思うのは当然ですよね。今回は、花粉症治療における併用療法の理由について整理していきましょう!
花粉症の「鼻水・鼻づまり」と「くしゃみ」の原因物質は違う!
「くしゃみ・鼻水」と「鼻づまり」は、主となる原因物質が違います。
くしゃみ・鼻水の原因は「ヒスタミン」で、神経等を刺激して症状を出します。
一方、鼻づまりの原因はロイコトリエンなどが引き起こす血管拡張や粘膜の「腫れ」にあります。ヒスタミンも鼻づまりに関与しますが、その影響は限定的です。
つまり、くしゃみを止める薬と、腫れを引かせる薬。ターゲットの違いを補う併用こそが、全方位から症状をカバーできるのです。
代表的な花粉症治療薬は「抗ヒスタミン薬」「ロイコトリエン拮抗薬」「鼻噴霧用ステロイド薬」
花粉症治療で押さえておきたい代表的な薬は3つあります。
1つ目は「抗ヒスタミン薬」です。これはヒスタミン受容体をブロックすることで、くしゃみ・鼻水を抑えますが、鼻づまりも抑えることが知られています。
2つ目は「ロイコトリエン拮抗薬」です。こちらは血管透過性を抑制して粘膜の腫れを改善するため、鼻づまりに対して効果を発揮します。
3つ目は「鼻噴霧用ステロイド薬」です。局所の炎症そのものを強力に抑える作用があり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりのすべての症状に有効です。
花粉症の代表的な治療薬はどうやって組み合わせる?
ガイドラインでは、くしゃみ・鼻水が強いか、鼻づまりが強いか、あるいはその両方かといった「病型」と「重症度」を見極めながら、最適な薬を選んだり組み合わせたりします。
特に中等症以上では1~2種類の経口薬と鼻噴霧用ステロイド薬などの併用が推奨されています。
また、鼻づまりに関与する物質を抑える「プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬(PGD2/TXA2受容体拮抗薬)」や、鼻閉改善効果の高い「第2世代抗ヒスタミン薬・血管収縮薬配合剤(ディレグラ配合錠など)」、さらには既存治療で効果不十分な重症例に対する「抗IgE抗体(ゾレア®など)」なども、患者さんの状態に合わせて選択されることがあります。