トリプルワーミーとは?リスク回避のために薬剤師ができること


RAS阻害薬(ACE阻害薬/ARB)と利尿剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の3剤を併用することで腎臓に3段攻撃を仕掛けるトリプルワーミー(Triple Whammy)。併用で急性腎障害(AKI)のリスクが高まりますが、その機序やどの程度の注意が必要なのか見ていきます。

腎臓への負荷の機序
NSAIDs:COX阻害作用により、PGE2・PGI1の産生を阻害します。これによりPGE2・PGI1による血管拡張作用が低下するので、糸球体の入り口である輸入細動脈が収縮します。すると糸球体血流量が低下します。