ヘルペスに備える治療法「PIT」ってなあに? 適応拡大について確認しよう!
口唇ヘルペスができてしまったけど、急には仕事を休めない!
そんなときのために事前に薬を処方してもらっておく「PIT(Patient Initiated Therapy)」についてまとめました。
単純疱疹とは
単純ヘルペスウイルスの感染によって皮膚や粘膜に小さな水疱やびらん、潰瘍などを生じる疾患です。
症状が最も出やすいのが口唇で、続いて性器。症状が消失した後も体内にウイルスが潜んでおり、疲れやストレスで体力や免疫力が低下した時に再発しやすいです。
実に口唇ヘルペスの患者さんの4割以上の患者さんが年に3回以上再発しているというデータがあります。
PITとは
再発性の単純疱疹に対して、抗ヘルペスウイルス薬の早期投与により、皮疹を早期に改善させることを期待して事前に備えておく治療方法です。
抗ヘルペスウイルス薬はいくつかありますが、PITの適応を有しているのは「ファムシクロビル(ファムビル)」と「アメナメビル(アメナリーフ)」です。
ファムビルが一番初めにPIT療法への適応を獲得し、2023年2月にアメナリーフ、2023年8月にファムシクロビルの一部のジェネリックと拡大していきました。
PITが使えるのはどんな人?
まず、ファムビルの添付文書から以下のように判断されます。