「簡易懸濁法」ができない薬剤や関連する加算について知ろう
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胃瘻や腸瘻などの際に有用な簡易懸濁法。どのようなメリットがあるのか、その方法について確認しましょう。
「簡易懸濁法」とは?
簡易懸濁法とは、錠剤の粉砕や脱カプセルをせずにお湯で懸濁させたものをチューブから投薬する方法です。
「簡易懸濁法」のメリットを知ろう
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簡易懸濁法が開発されるまでは錠剤を粉砕したり、脱カプセルしたりしたものを1回分ずつ分包して患者さんにお渡しするという流れでした。簡易懸濁法にすることによって下記のような様々なメリットが生まれます。
- チューブが詰まりにくくなる
- 薬の品質や安定性が保たれる
- 調剤時間の短縮
- 抗がん剤の粉砕等による調剤者や投与者の被曝を防げる
- 投与するときに薬を目視で確認できる
- 粉砕不可の薬なども治療の選択肢に入れられるようになる場合がある
- 薬の変更や中止に対して対応しやすい
- 分包による薬剤のロスを無くせる
「簡易懸濁法」では55℃のお湯を使用。手順を解説
パターン①
容器に1回分の薬と約55℃のお湯20〜30mLを入れて、5〜10分置いてからかき混ぜます。懸濁していることを確認したらシリンジで吸い取って、チューブに注入します。
パターン②
シリンジを引き抜いて直接1回分の薬を入れます。そして約55℃のお湯20〜30mLをシリンジで吸い取り5〜10分置いてから混和して懸濁させ、チューブに注入します。
※注意点