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薬剤師くるみぱんの勉強ノート

更新日: 2024年8月23日 くるみぱん

【保険適用拡大】アトピー性皮膚炎治療・皮下注射薬「デュピクセント」とは?特徴や使用方法をおさらい!

アトピー性皮膚炎治療・皮下注射薬「デュピクセント」とは?特徴や使用方法をおさらい!のメイン画像 デュピクセント皮下注射に適応する症状。200mgと300mgの違いなどを解説

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アトピー性皮膚炎や結節性痒疹の皮疹やかゆみの原因を抑える保険適応の皮下注射薬「デュピクセント」は、2024年2月に特発性の慢性蕁麻疹への適応が追加されました。さらに4月にはCOPDに対する適応の追加申請もされており、使用が拡大しています。今回はそんな「デュピクセント」の特徴や使用方法についてまとめました。

デュピクセントとは?皮膚のバリア機能低下を抑制

デュピルマブを有効成分とするヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体製剤です。

インターロイキン(IL)4と13は炎症や痒み、皮膚のバリア機能を低下させる要因となります。それらを抑制することで、皮膚や気道の炎症を抑えたり、鼻茸の縮小を促したりすることが期待できます。

皮下注射する薬剤で、300mgのペンとシリンジ、200mgのシリンジがあります。

デュピクセントの適応は?200mgと300mgの違い

デュピクセントの適応は規格によって異なります。
300mg製剤は…
①アトピー性皮膚炎(既存治療で効果不十分)
②結節性痒疹(既存治療で効果不十分)
③特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分)
④気管支喘息(既存治療でコントロールできない重症もしくは難治性)
⑤鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分)
の適応があります(2024年7月現在)。

一方、200mg製剤は、このうちの①と③のみの適応です。

デュピクセント皮下注射とは、ヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体製剤。アトピー性皮膚炎、結節性痒疹、特発性の慢性蕁麻疹などに適応

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デュピクセントの用法用量は?アトピー性皮膚炎の小児の場合

成人に対する主な用法としては、初回600mg、その後2週間間隔で1回300mgを皮下投与です。ただし、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎のみ初回から300mgを2週間間隔で皮下注射し、その後、医師の診断のもとに状態が良ければ4週間間隔での投与となります。

小児に対しては体重で投与量や投与間隔が異なるものもあります。

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くるみぱん

国家試験に受かり、薬学生から薬剤師となったくるみぱんさん。現場での実践的なスキルや薬剤師に必要な専門知識をわかりやすくまとめた勉強ノート「くるみぱんの 薬学×付箋ノートBOOK」は、Instagramでも大人気。薬剤師くるみぱんさんの、ためになる勉強ノートをご紹介します。

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