経口「オキシコドン」の乱用防止策。NXやTRとは?
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がんによる鎮痛のために使用される強オピオイドの1つである「オキシコドン」。経口タイプの速放性製剤、徐放性製剤、乱用防止の工夫がされているものなど種類が多くあります。今回はオキシコドンの内服薬についてまとめました。

「オキシコドン」とは?どんな薬かおさらいしよう
「オキシコドン」とは、アヘンアルカロイドから合成されたオピオイド鎮痛薬です。オピオイドμ受容体を介して作用を示します。CYP2D6と3A4により代謝され、主な代謝物は非活性代謝物であるノルオキシコドンです。
なお、活性代謝物であるオキシモルフォンにも代謝されるので、腎機能障害がある場合、体内に蓄積されて副作用のリスクを高めることが懸念されます。
しかし、その量はごくわずかであるため、比較的安全に使用できるとされています。ただし、一部は未変化体として尿中排泄されるため、注意しながらの投与になります。
麻薬のため1回の処方日数に制限があり、オキシコドンについては内服薬が30日、注射薬は14日と定められています。
「オキシコドン」の速放性製剤とは?
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すぐに効くタイプで、定時投与だけでなくレスキュー薬としても使用可能です。定時薬として使用する場合は、6時間間隔で1日4回投与します。
速放性製剤としては、
- オキノーム散
- オキシコドン錠NX「第一三共」
- オキシコドン内服液「日本臓器」
があり、規格はいずれも2.5mg、5mg、10mg、20mgです。
服用の回数が多いことや、突出痛に対してすぐに服用できるようにするため、患者が飲みやすい剤形や味の製剤を選択したいですね。