【2025年版】花粉症治療の「抗ヒスタミン点眼薬」完全ガイド
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今年もまた花粉症の季節がやってきました。薬価の高かった「アレジオンLX」のジェネリックもようやく発売されたので、抗ヒスタミン作用のある点眼薬についておさらいしておきましょう!
抗ヒスタミン点眼薬の作用機序
花粉などのアレルゲンが目に侵入してくると、結膜の肥満細胞のはたらきが活発になり、ヒスタミンがたくさん放出されます。
ヒスタミンが知覚神経のヒスタミン受容体にくっつくと痒みを引き起こし、血管のヒスタミン受容体にくっつくと血管が拡張して目を充血させます。
そこで、抗ヒスタミン点眼薬がヒスタミン受容体を遮断することで、これらの症状を抑えます。
エピナスチン(アレジオン)/抗ヒスタミン点眼薬①
濃度の異なる点眼液2種類と眼瞼クリームがある製剤です。それぞれ使用回数などが異なるので、下の表をご覧ください。
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ほとんどのものがコンタクトレンズの上から使用可能というメリットがあります。
また、ヒスタミンH1受容体拮抗作用のほかに、肥満細胞からのメディエーター遊離抑制作用もあります。
1)点眼液0.05%
1日の使用回数が多いという点がデメリットですが、ジェネリックも多く発売されており、1ヵ月あたりの負担額が1番安く済みます。こまめに点眼したほうが効果を感じられるという方にはいいかもしれません。
2)LX点眼液0.1%
高濃度化により効果の持続時間が長くなっており、1日2回で効きます。
これまでは1本の薬価が約2,500円(2025年1月時点)と高いのがデメリットでしたが、1月20日には2社からジェネリックが発売され、これまでの半額ほどになりました(それでも0.05%の3倍ほどの価格です…)。
注意点として、メーカーによる防腐剤の違いがあります。先発品の「アレジオンLX」とAGの「SEC」は防腐剤に塩化ベンザルコニウムを含有してないのでコンタクトレンズの上からでも点眼可能ですが、「ニットー」は塩化ベンザルコニウムを含有しているため、点眼時はコンタクトレンズを外す必要があります。