AD治療薬の比較表付き!2024年発売「ブイタマークリーム(タピナロフ)」ってどんな薬?


2024年10月に発売されたブイタマークリーム。芳香族炭化水素受容体(AhR)調整薬という新しい作用機序の外用薬です。どのような特徴があるのか見ていきましょう!
「ブイタマークリーム(タピナロフ)」の成分と作用機序について
ブイタマークリームの有効成分は「タピナロフ」と言います。タピナロフは細胞内のAhRを活性化することでアトピー性皮膚炎の炎症や尋常性乾癬に用いられます。

AhR受容体(芳香族炭化水素受容体)とは?
細胞内に存在する受容体で、リガンドや細胞に依存して遺伝子の転写に関与します。
炎症を起こすリガンドとしてはダイオキシンや多環芳香族炭化水素があり、炎症を抑制するリガンドとしてはタール類、そしてタピナロフがあります。
タピナロフがAhRを活性化させると ①炎症性サイトカイン(ILー4:アトピー性皮膚炎の炎症の原因、ILー17A・ILー17F:尋常性乾癬の炎症の原因)を低下させる ②抗酸化分子の発現を誘導する ③フィラグリン、ロリクリンなどを増やすことで皮膚のバリア機能を改善させるなどの働きを示します。
尋常性乾癬に効果あり!「ブイタマークリーム(タピナロフ)」の適応を知ろう
アトピー性皮膚炎(AD)と尋常性乾癬に適応があります。ADは成人と12歳以上の小児、尋常性乾癬は成人のみの適応です。