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薬剤師くるみぱんの勉強ノート

更新日: 2025年11月5日 くるみぱん

150点の加算!在宅中心静脈栄養法(HPN)の算定要件とは?

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在宅医療の中でも、中心静脈から栄養を補給する在宅中心静脈栄養法(HPN:Home Parenteral Nutrition)は、薬剤師の専門的関与が求められる分野です。どのような治療を行っているのか、中心静脈栄養法加算の算定要件はどのようなものなのか、確認しましょう!

在宅中心静脈栄養法(HPN)とはどんな治療?

在宅中心静脈栄養法(HPN)は、中心静脈栄養法(TPN:Total Parenteral Nutrition)を在宅で行うものです。

経口摂取や経腸栄養が困難な患者に対し、カテーテルを通じて糖質・タンパク質・脂肪・ビタミン・微量元素を太い静脈に投与し、栄養維持を目的とします。入院ではなく在宅で行うことで、社会復帰やQOLの向上が期待できます。

HPNを実施するためには、入院治療しなくても病状が安定していること、院内外の管理・連携体制が整備されていること、患者と家族が必要性を認識して安全に管理を行えることが必要です。

投与経路としては①体外式カテーテル(外見上目立つが、痛みや感染リスクが少ない) ②皮下埋め込み式カテーテル(CVポート)(痛みを伴い、皮膚壊疽への注意も必要であるが、外見上目立ちにくく、入浴時の保護が不要)の 2パターンがあります。

投与方法は、24時間連続して注入する持続投与(ルート交換は週1〜2回でOK)と、夜間に約6〜12時間かけて注入する間欠投与(毎日ルート交換が必要)があります。間欠投与は、昼間はチューブを外して過ごせるようにすることで、生活の自由度を確保します。

在宅中心静脈栄養法(HPN)とは、中心静脈から点滴して栄養補給を行うTPNを自宅で行うこと。の画像

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在宅中心静脈栄養法加算(150点)の対象患者とは?

薬局では、在宅中心静脈栄養法(HPN)治療を行う患者に対して輸液を調剤し、在宅での適正使用を支援する役割があります。これを評価するのが在宅中心静脈栄養法加算(150点/1回)です。

算定の対象

在宅で中心静脈栄養を実施している患者の

  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料
  • 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
  • 在宅患者緊急時等共同指導料
  • 居宅療養管理指導費
  • 介護予防居宅療養管理指導費

に対して加算されます。

なお、オンライン薬剤管理指導料等を算定する場合は対象外です(対面での確認が要件)。

在宅中心静脈栄養法加算(150点)に必要なのは、施設基準や薬学的管理指導、薬歴の確認などの画像

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在宅中心静脈栄養法加算(150点)算定のための主な要件を知ろう

1、施設基準

→高度管理医療機器販売業の許可もしくは管理医療機器販売業の届出が必要ですが、調剤薬局は管理医療機器販売業のみなし規定により、施設基準は気にしなくて大丈夫です。

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国家試験に受かり、薬学生から薬剤師となったくるみぱんさん。現場での実践的なスキルや薬剤師に必要な専門知識をわかりやすくまとめた勉強ノート「くるみぱんの 薬学×付箋ノートBOOK」は、Instagramでも大人気。薬剤師くるみぱんさんの、ためになる勉強ノートをご紹介します。

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