抗パーキンソン病薬の抗コリン薬、アマンタジン、ゾニサミドなどを整理
パーキンソン病(PD)治療薬3回目です。1回目と 2回目に収まらなかった薬を今回のコラムで網羅しています。
PDの特定の症状に効く「抗コリン薬」「アマンタジン」「ドロキシドパ」「ゾニサミド」「イストラデフィリン」について整理していきましょう。
パーキンソン病(PD)治療薬の全体像のおさらいしよう
今回は作用機序が5種類出てくるので、どこに作用しているのか全体像を画像でおさらいしておきます(抗パーキンソン病薬を整理しよう①で出てきた画像です!)。
ゴールドの線で囲んでいる薬が今回登場する「抗コリン薬」「アマンタジン」「ドロキシドパ」「ゾニサミド」「イストラデフィリン」です。それでは1つずつみていきましょう。
抗パーキンソン治療における抗コリン薬の「ビペリデン(アキネトン)」、「トリヘキシフェニジル(アーテン)」、「プロへプチン(トリモール)」とは?
ドパミンとアセチルコリンは拮抗しあう物質のため、パーキンソン病では脳内ドパミン不足により、相対的にアセチルコリン系の作用が亢進している状態です。
このアンバランスを是正するのが「抗コリン薬」です。早期の運動症状全般の改善が期待できますが、特に静止時振戦に対して強い効果を発揮します。
認知機能低下のない若年者で振戦が主訴の場合は重宝しますが、高齢者への投与は控えた方が良いとされています。口渇・便秘といった末梢性副作用以上に、認知機能低下やせん妄のリスクに注意しなければならないためです。
抗パーキンソン治療におけるドパミン遊離促進薬「アマンタジン(シンメトレル)」とは?
もともと抗インフルエンザウイルス薬として開発された「アマンタジン(シンメトレルなど)」ですが、NMDA受容体拮抗作用やドパミン遊離促進作用など、複数の機序を持ちます。パーキンソン病においては、レボドパ誘発性ジスキネジア(不随意運動)の抑制に効果的です。
アマンタジン投与に際しての注意点としては、腎機能に応じた調節が必要なことが挙げられます。血中濃度が上昇すると意識障害や精神症状などが出現する可能性があり、透析が必要な重篤な腎機能障害がある場合には禁忌です。
また、ジスキネジアに対しては1日200〜300mgの投与が必要で、インフルエンザA型や脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善に対して投与する場合よりも高用量となります。