CADD-Solisで学ぶPCAポンプの基礎知識!オピオイド持続注射の注意点
在宅緩和ケアに携わる機会が少ない薬剤師でも、「PCAポンプ」という言葉を耳にすることはあるのではないでしょうか。
特に、がん性疼痛や呼吸困難感の緩和を目的とした持続注射療法では、PCAポンプが重要な役割を担っています。
一方で、PCAポンプにはさまざまな種類や機種があり、それぞれ特徴が異なります。今回は、まずPCAの基本的な考え方とPCAポンプの構造・種類について整理し、そのうえで在宅医療の現場でも使用されている機種の一例としてCADD-Solisを紹介します。
PCA(患者自己調節鎮痛法)の目的とは?レスキュー投与の仕組み
PCAとは、Patient Controlled Analgesia(患者自己調節鎮痛法)の略で、患者自身が必要に応じて鎮痛薬を追加投与できる仕組みを指します。
主にオピオイドなどの鎮痛薬を持続的に投与しながら、痛みが強くなった際に患者自身がボタンを押すことで、あらかじめ設定されたレスキュー投与(ボーラス投与)を受けられるようにします。
これにより、痛みを感じたタイミングで速やかに対応できるため、疼痛コントロールの向上が期待されます。
この仕組みを実現する医療機器が「PCAポンプ」です。在宅医療、緩和ケア病棟、ホスピスなど幅広い場面で活用されており、患者自身や家族が機器を操作する機会も少なくありません。
PCAポンプの構造と安全機能を担保する4つの基本設定
PCAポンプは、機種による違いはあるものの、基本的には次の要素で構成されています。
-
薬液リザーバー(カセット・バッグなど)
オピオイドなどの薬液を充填する部分 -
輸液ライン
薬液を患者へ送るチューブ -
ポンプ本体
投与速度やボーラス投与を制御する装置 -
患者操作ボタン(PCAボタン)
患者が追加投与を行うためのスイッチ
設定項目としては、以下の4つが基本となります。
- 持続投与量(ベース量)
- レスキュー(ボーラス)投与量
- ロックアウトタイム
- 一定時間あたりの最大投与量
ロックアウトタイムは、短時間に繰り返しボタンが押された場合でも過量投与を防ぐための安全機能です。
PCAポンプの種類と特徴比較|機械式・ディスポ式・ハイブリッド式
PCAポンプは、薬液を送る仕組みや機能によっていくつかのタイプに分類されます。