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解決!薬剤師の仕事と法律

更新日: 2017年7月7日 赤羽根 秀宜

第2回 薬剤師が行うフィジカルアセスメントはどこまで許される?

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近年、増加しつつある薬剤師によるフィジカルアセスメント。違法といわれた時代もあったが、どこからが医行為で、どこまでが薬学的管理なのか?

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 近年、増加しつつある薬剤師によるフィジカルアセスメント。違法といわれた時代もあったが、どこからが医行為で、どこまでが薬学的管理なのか?

薬剤師が患者の体に触れるのは違法といわれる時代もあった

 近年、病棟や在宅などで、薬剤師が患者の体に触れるフィジカルアセスメントが行われています。また、薬学部のカリキュラムにもフィジカルアセスメントが取り入れられているようです。もっとも薬剤師が患者の体に触れるのは違法だといわれていた時代もあるようですので、薬剤師がフィジカルアセスメントを行うにあたっては注意が必要な点もあります。改めて、薬剤師が行うフィジカルアセスメントについて法的に検討してみたいと思います。

医師しかできない「医行為」とは何か?

 薬剤師がフィジカルアセスメントを行うにあたって気を付けなければならない法律は、医師法第17条です。以前、薬剤師が患者の体に触ってはいけないと言われていたのも、この条文を意識していたのではないでしょうか。
 まずはこの医師法第17条について理解しましょう。

医師法17条
医師でなければ、医業をなしてはならない。

 このように医師法第17条では、医師以外に「医業」をすることを禁じています。違反した場合には、「3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」(医師法第31条第1号)と規定されています。
 では、「医業」とは何なのでしょう。「医業」については定義規定がありませんので、解釈によるしかありませんが、一般的には「医行為を業として行うこと」と解釈されており、「業」性と「医行為」性の二つの要件があると考えられています。定義規定で明確にしていないのは、医療は日々進化しているので、医師しか行えないのはどのような行為なのかは、明確にできないということがあるのかもしれません。

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赤羽根 秀宜
あかばね ひでのり

薬剤師として調剤薬局に10年勤務する傍ら、司法試験に合格。弁護士として、医療・薬事・健康・介護にかかわる業務のほか、企業法務や一般民事も多く取り扱っている。また、業界誌等での執筆、講演も数多く行い、大学でも非常勤講師として講義を持ち教育にも携わっている。 主な著書は『赤羽根先生に聞いてみよう 薬局・薬剤師のためのトラブル相談Q&A47』『薬局・薬剤師のための医療安全にかかる法的知識の基礎』など多数。

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