ママ薬剤師向け、子どもの学年別で注意するポイント…保育園・小学校・中学校
薬剤師は子育てをしながらも働きやすいと言われていますが、実際には子育てと両立する上で大きな壁が次々と現れます。
保育園、小学校、中学校と、その悩みは、子どもの成長に従って形を変えていきます。
本記事では、ママ薬剤師が直面しやすい課題を子どもの保育園や学年別に整理し、それぞれの対応のヒントを紹介します。
これからの働き方を考えるうえで、ぜひ参考にしてください。
ママ薬剤師のお悩みは子供の年齢や学年で違う
子育てと仕事の両立は、多くの働く母親にとって共通の課題です。
子育てと仕事を両立させる大変さというと、まず乳幼児時代や保育園が思い浮かぶでしょう。
子どもが小さい間は、ご飯を食べるのも着替えをするのも、すべて親が世話をしなければなりません。
また、病気にかかりやすく、仕事中の急な呼び出しも頻繁に起こる時期です。
しかし、子どもが成長してそのような時期を過ぎたからといって、子育てと仕事の両立が楽になるわけではありません。
実際には、子どもの成長段階に応じて新しい壁が生じてきます。
子どもが大きくなれば、自分の身の回りのことは自分でできるようになり、生活面での親の負担は減っていきます。
ただ、子どもの成長につれて、社会的なサポートも減ってくるため、親の側でケアしなければならない面が増える面もあります。
保育園では朝から夜まで手厚いサポートが得られましたが、小学校で面倒をみてもらえるのは下校時間までです。それ以降は親がサポートの方法を準備しなければなりません。
また、中学生になれば、思春期特有の子どもと向き合う難しさがあります。
働きながら受験のサポートもしなければなりません。
子育てと仕事の両立をスムーズに両立させていくためには、このような変化を見越して準備していくことが大切です。
【保育園】ママ薬剤師が注意したいポイント
乳幼児期は、子どもの生活面で手がかかりますし、急な発熱などの予期せぬ事態も起こりやすい時期です。
保育園の時期の働き方を考えるうえで特に注意したいポイントを解説します。
保育園の場所
復職する際、まず重要なのはどこの保育園を選ぶかということです。
保育園への送り迎えが楽かどうかは、仕事にも生活に大きく影響します。
保育園を選ぶ際は、まず、職場と自宅のどちらに近い保育園を選ぶかを考えましょう。
職場近くに預ければ、通勤経路に無駄がないため、時間的に楽になるでしょう。
また、子どもが体調を崩した際にもすぐにお迎えに行けます。
ただ、車通勤であれば問題はありませんが、通勤に電車を使っているような場合は、体力的にも精神的にも負担が大きくなります。
また、職場と保育園の距離が近いと、仕事帰りに買い物や用事を済ませてからお迎えに行きにくい面があります。
自宅近くの保育園に通うと、送り迎えの負担は比較的少なくなります。
送り迎えを夫婦で分担することもできるでしょう。
保育園では同じ地域の友達ができるので、小学校にも友達と一緒に入学して通うことができます。
乳幼児のときはあまり感じませんが、小学校入学時くらいになると、お友達がいるかどうかは子どもにとって安心感につながる重要なポイントになります。
一方で、保育園と職場が遠いと、子どもが病気になったときのお迎えに時間がかかってしまいます。
保育園への送り迎えのしやすさは、車、自転車、電車などの手段によっても大きく違います。
また、保育園に通わせてみて、難しいことがあれば、途中で転園することもできます。
どこの保育園がいいかはそれぞれの家庭によって違うので、優先順位を考えて選ぶようにしましょう。
保育園の入りやすさ
少し前に待機児童が大きな問題になったことがありますが、そのころに比べて待機児童の数は減少しています。
ただ、都市部では保育園の入園競争が激しく、待機児童問題に直面することも少なくありません。
保育園によって預かり時間に違いもあり、長い時間預かってもらえる保育園は人気が高く、競争率も高い傾向があります。
入園を検討する際は、事前に各自治体の情報を確認し、申し込みスケジュールや必要書類を把握しておきましょう。
また、保育園の見学を複数行い、園の雰囲気や方針、給食の内容などを比較検討することも大切です。
保育園にはいくつか種類がありますが、大きく認可保育園と認可外保育園に分かれます。
認可保育園の入園にあたっては、保護者の状況(就労時間、家庭環境など)を数値化した「指数」が使われます。
その点数が高いほど保育の必要性が高いと判断され、保育園に入りやすくなります。
フルタイムか時短勤務か、家庭の状況、健康状態などによって点数が異なるので、事前に確認しておきましょう。
希望する園に入れるとは限らないため、認可外保育園も含めて複数の園を候補にして準備することも大切です。
職場の制度
現在は、子育てをサポートする制度も拡充されてきました。
薬剤師の職場における子育てに関する制度は、法律で定められたものと、職場独自のものに大きく分けられます。
まず、労働基準法や育児・介護休業法などにより定められたものには、「産前産後休業」「育児休業」「育児休業給付金」「子の看護休暇」などがあります。
これらは、薬剤師に限らずすべての労働者が利用できる制度です。
さらに、短時間勤務制度や時間外労働の制限、深夜労働の免除も法律で定められています。雇用形態に応じて申請すれば利用可能です。
加えて、企業や病院、薬局が独自に設けている制度も多くあります。
これらは、従業員の定着率向上や働きやすい環境づくりを目的としています。
薬剤師は女性が多いこともあり、職場によりさまざまな制度が準備されています。
たとえば「院内保育園の設置」「保育料の補助」「シフト希望の柔軟対応」「復職支援プログラム」などです。
また、育児時短が法律で認められているのは3歳までですが、薬剤師の職場では、人材確保の観点から、「小学校入学まで」「小3まで」といった独自延長ルールを定めている場合が多くなっています。
どのような制度が利用できるかも、きちんと確認しておきましょう。
子どもが病気になったときの対応
保育園に通い始めると、子どもは頻繁に体調を崩すようになります。いわゆる「保育園の洗礼」です。
そのようなときに早退や急な休みが可能かどうかは、働きやすさに大きくかかわります。
ママ薬剤師が多く在籍している職場だと、「お互いさま」という意識もあり、病気のときの対処法なども相談できて安心です。
また、ママだけが対応するのではなく、夫や両親など、頼れる家族といざというときに協力体制を築いておくことも不可欠です。
いざというときのために、ベビーシッターや病児保育室、病後児保育室などについても調べておきましょう。
【病院薬剤師】院内保育園と自宅近くの保育園、どちらがいい?
病院勤務の場合、院内保育園が利用できることがあります。
院内保育園の最大のメリットは、職場と同じ場所にあり、勤務時間と連動して利用できる点です。
病院スタッフが安心して夜勤を含むシフトで働けるよう、夜間保育や24時間稼働に対応しているところもあり、安心して働けます。
また、病院内のため、子どもの体調が悪くなったときにすぐ駆けつけられることもメリットです。
一方で、園の規模が小さく、子どもの数が少ないことにもの足りなさを感じることがあるかもしれません。
また、同じ地域の友達が作れないため、小学校に上がるときに子どもがお友達がいない不安を感じることもあります。
院内保育園と自宅近くの保育園には、どちらにもメリット・デメリットがあります。
子どもが小さい間は院内保育園に預けて、3歳からは自宅近くの保育園に転園させることも可能です。
どちらを選ぶかは、家庭や仕事、子どもの成長に合わせて、柔軟に対応していきましょう。
【小学校】ママ薬剤師が注意したいポイント
小学校入学では、子どもも親も大きな変化を体験することになります。
そこで注意したいポイントについて解説します。
「小1の壁」とは?
「小1の壁」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。
すべてお世話をお任せできた保育園に比べて、小学校は保護者のサポートが必要な場面が一気に増えます。
また、子ども自身が一人で行動する時間や範囲も増えます。
これらの変化による負担は、子ども自身だけでなく、働く保護者にとっても大きいため、「小1の壁」と呼ばれています。
特に、薬剤師のようにシフト勤務の多い職種では、この壁をどう乗り越えるかが大きな課題です。
こんなに違う! 保育園と小学校
保育園と小学校がどのように違うのかについて、働く保護者の視点から確認してみましょう。
自分で登下校する
保育園は保護者による送迎が基本でしたが、小学校は子どもが自力で登下校します。
親の職場が遠い場合、子どもが家を出るより先に親のほうが出勤するケースもあります。そのような場合は、どのように子どもの安全を確保しながら登校させるかを考えなければなりません。
また、地域によっては通学路の距離が長いこともあり、安全面や子どもの体力的な面が不安になることもあるでしょう。
下校時間が早い
小学校は午後の間に授業が終わり、下校時間となります。
学童保育など、下校時間後に子どもがどこで時間をすごすかを考えなければなりません。
特に、入学直後の1年生は、最初は午前中で授業が終わったりします。子どもも入学直後で緊張して疲れる時期なので、親の側でもケアが必要となります。
夏休みなどの長期休暇がある
保育園には夏休みや春休みといった長期休暇がありませんが、小学校は夏休み・冬休み・春休みという長期休暇があります。
学童などの長期間の預け先を確保する必要がありますし、生活リズムが崩れがちになるのことにも注意が必要です。
行事やPTAなどが増える
保育園は、保護者が働いていることが前提なので、保護者の負担になるような行事はあまり設定されていませんでした。
しかし、小学校になると、平日の昼間に保護者の参加を求められる行事が多くなります。
また、負担が大きいのがPTA活動です。
現在ではPTAを見直す動きが大きくなり、PTAの活動が縮小したり、解散したりといった小学校も増えてきました。
しかし、やはりPTA役員を必ず1度はやらなければならない学校も多く、働く保護者にとっては負担となります。
習い事が増える
小学生になると、習い事をどうするかも悩みの種になります。
子どものことを考えると、さまざまな習い事をさせて可能性を広げたいと思うのが親心。
しかし、習い事をすると、送迎が必要になったり、家で練習しなければならなくなったりして、親の負担も増えます。時間的なかねあいに難しさを感じることもあるでしょう。
小学生になるときのチェックポイント
このような「小1 の壁」に対して、どのように対応すればいいのでしょうか。
チェックしておきたいポイントをまとめました。
登校時間と出勤時間のかねあい
子どもの登校時間と親の出勤時間のかねあいで特に問題となるのは、親のほうが子どもよりも先に家を出る場合です。
子どもが登校に慣れるまでは、親のどちらかが出勤時間を遅らせることができないか、職場に相談してみましょう。
近くに祖父母がいれば協力してもらう、地域のファミリーサポートや民間のシッターを利用するといった対応も可能です。
また、同じ学校に通うお友達の家庭との間に信頼関係があれば、一緒に登校をお願いすることができるかもしれません。
子どもの成長とともに登校時の不安は減っていきますが、入学当初は手厚くケアすることが大切です。
学童は入れるか
共働き家庭の増加に従って、学校に併設された学童も増えてきました。
まず、学童に入れるかを確認して、早めに手続きをしておくと安心です。
親の退勤時間が遅い場合、延長利用ができるかどうかも確認しておきましょう。
また、地域によりますが、学童には民間のものもあります。
民間の学童は、習い事も一緒にできたり、英語での関わりがあったりなど、それぞれに特色をアピールしています。
このような学童の利用を検討してもいいでしょう。
学童の代わりに習い事を利用する方法もあります。
学童のあとに習い事に通わせたり、曜日によって学童ではなく習い事に行かせたりしている家庭もあります。
職場の制度を確認する
法律で定められた時短制度は3歳までのため、小学校入学時には使えません。
職場の制度に、子どもが小学生でも使えるフレックスタイムや時短勤務制度があるかどうかで、時間的な負担が大きく変わります。
職場の制度については、事前にきちんと確認して、対応方法を考えておきましょう。
子どもが一人になる時間をどうフォローするか
小学生になると、学童終了後や休日に子どもが一人で過ごす時間が増えます。
防犯ブザーやスマートフォンなどの連絡手段を持たせる、留守番ルールを明確にするなど家庭内での安全対策が欠かせません。
さらに、帰宅後に親が短時間でも子どもの話を聞き、安心感を与えることが心のフォローにつながります。
小4にも壁がある?
小学生の壁というと「小1の壁」が有名ですが、小学生ママの間では、実は小学校4年生あたりにも壁があると言われています。
「小4の壁」とはどのようなものなのでしょうか。
小4の壁とは
自治体によっては学童保育の利用が3年生までと区切られている場合があります。
また、4年生になると学童を敬遠する子どもも増え、放課後に子どもが一人で過ごす時間は長くなっていきます。
習い事や学習塾を利用することもできますが、家庭でのルールづくりも大切になります。
勉強の面でも、低学年に比べて学習内容が高度化し、宿題や自主学習の量が増えるため、学習サポートが欠かせません。
また、思春期の入口にさしかかり、友人関係などで深刻なトラブルが起こりやすくなる時期でもあります。
一方で、親との間にも距離をおき始める年ごろなので、親の見守りのスタンスも変えていかなければなりません。
このように、小学4年生は、生活面とともに精神面での繊細なフォローも必要になる年代なのです。
中学受験はどうする?
現在は、中学受験を考える家庭も多くなっています。
高学歴の薬剤師ママは、子どもに中学受験してほしいと考える人も多いのではないでしょうか。
中学受験をする場合、小4以降は塾通いが本格化します。
中学受験は、本人の頑張りはもちろんですが、「親の受験」とも言われるように、親の関わり方も重要なポイントとなっているのが実情です。
塾への送迎や塾のためのお弁当作り、家庭での受験勉強のサポートは、仕事をしていると難しい面があります。
キャリアと中学受験サポートの両立をどう図るかについて、早めに家族で話し合うことが大切です。
【中学校】ママ薬剤師が注意したいポイント
子どもが中学生になると、生活面で親が手をかけることはほぼなくなります。
しかし、精神面を中心に、これまでとは違った大変さが生じてきます。
中学校になったら楽になる?
中学生になると、身の回りのことや勉強については自分でできるようになります。
学校によっては、給食ではなく弁当が必要なところもあるので、その点で朝が忙しくなる人がいるかもしれませんが、全体として親がやらなければならないことは減ります。
しかし、手がかからなくなったからといって、子育てが楽になるわけではありません。
思春期の子どもには独特の難しさがあり、手をかけることは減っても、精神的には気を遣うことが増えます。
子どもが安心して話せる環境を整え、必要なときに寄り添える距離感が重要です。
また、勉強や部活動で忙しくなる時期なので、体調や生活リズムを整えるサポートも欠かせません。
部活や習い事にも注意
中学生になると、部活動を始める子どもも増えます。
運動部だったり吹奏楽部だったりすると、帰宅時間が遅くなり、生活リズムが変化します。
土日も練習があったり、試合が入ったりすることがあります。
また、スポーツなどの習い事も続けていると、部活と同様に本格化してくる時期でもあります。
親の側も、休日に早朝からお弁当を作って送迎をしたり、応援をしたりと、負担が大きくなります。
夫婦で送迎を分担したりするなど、無理のないように協力体制を作っていきましょう。
思春期の子どもとのつき合い方
中学生になると心身の発達が大きく進み、親との距離をとりたがる一方で、まだ大人になりきれない不安定さを抱えています。
自分のことは話さなくなったり、親が口を出しすぎると反発されたりすることもあります。
親にとっては、そのような変化は自然な成長過程と捉え、見守りつつ必要なときに寄り添う姿勢が大切です。
干渉と放任のバランスを意識し、子どもが自分の考えで行動できるように支えることが、中学生とのストレスの少ない関係づくりにつながります。
ママ自身のキャリアも見直す時期
子どもが中学生になるころは、ママ薬剤師自身もキャリアをどう描くかを考えるタイミングです。
これまでは子育て中心の時間をすごしていた人も、仕事にエネルギーを振り分けることができるようになります。
ここから管理薬剤師や専門資格取得に挑戦してキャリアアップを目指すのか、ワークライフバランスを優先するのか、自分のライフプランと照らし合わせながらキャリアを考えていきましょう。
ママ薬剤師なら、子どもの年齢や学年別に対応しやすい
薬剤師の仕事は勤務先や働き方の選択肢が広くあり、子どもの年齢や学年に応じて柔軟に働き方を調整しやすいのが大きなメリットです。
女性が多いこともあり、産休・育休から復帰後も、時短勤務、シフト調整などを利用しながら働き続けることができます。
また、薬剤師は専門職なので、パート勤務でも比較的高い時給が得られるのが強みです。
子どもが小さい時期はパートを選ぶママ薬剤師も多くいます。
パートであれば、保育園や学童の送迎、急な体調不良にも対応しやすいでしょう。
派遣薬剤師という働き方では、高い時給を確保しつつ、勤務日数や勤務地を柔軟に調整することもできます。
子どもが保育園、小学校の間はパートや派遣で子育て優先で働き、中学・高校生になると正社員に転職するということも、薬剤師であれば可能です。
病院、調剤薬局、ドラッグストアなど職場の選択肢が多く、自宅近くで職場を探すことも比較的スムーズにできます。
薬剤師は、子どもの年齢や学年別の変化に対応しやすい職種だといえるでしょう。
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(エムスリーキャリア)
まとめ
ママ薬剤師のお悩みは、子どもの成長とともに形を変えて現れます。
保育園時代は急なお迎えをはじめとした病気への対応、小学校では「小1の壁」や長期休暇、中学校では子どもの思春期へのフォローと、それぞれに違った大変さがあります。
大切なのは、子どもの成長に合わせて働き方を柔軟に見直すことです。
薬剤師の職場には、先輩のママ薬剤師もいるでしょう。
そのような人に相談することも、現在の悩みを見直し、自分のこれからを考えるうえでは大切です。
薬剤師という専門職だからこそ、キャリアの選択肢を広く持ち、家庭とのバランスを工夫しながら歩んでいきましょう。
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