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管理薬剤師の転職・年収コラム

更新日: 2025年6月4日 薬剤師コラム編集部

調剤薬局の管理薬剤師の年収はどれくらい?仕事内容についても詳しく解説

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調剤薬局で働く薬剤師さんがキャリアアップや年収アップを考えるとき、多くの人が、まずは管理薬剤師を目指そうとするのではないでしょうか。
管理薬剤師はいわば薬局の責任者です。いったいどんな仕事なのか、年収はどのくらいなのか、気になりますよね。
本記事では、調剤薬局で働く管理薬剤師の仕事内容と年収について、詳しくみていきましょう。

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管理薬剤師とは

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管理薬剤師とは、薬剤師の管理職、つまり、薬局などにおける責任者のことです。
薬局やドラッグストア、あるいは製造業などで医薬品を取り扱う現場では、各店舗、または各拠点ごとに管理薬剤師を配置しなければならないと、医薬品医療機器等法(薬機法)で定められています。

管理薬剤師が行うのは主に店舗の管理、監督業務で、一般の薬剤師に比べると裁量権が大きく、求められるスキルにも違いがあることが特徴です。

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調剤薬局で働く管理薬剤師の仕事内容

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医薬品を取り扱う現場には必ず配置されている管理薬剤師ですが、調剤薬局ではどのような仕事をしているのでしょうか。
管理薬剤師の仕事について、具体的にみていきましょう。

調剤薬局の運営・管理

管理薬剤師の主な仕事は、薬局の運営と管理です。
たとえば、働くスタッフのシフト管理や労働環境の整備、薬局内の衛生管理などのほか、副作用情報の収集や報告などがあります。

また、健全で安定した薬局経営を続けるために、業務内容の効率化や周辺の病院との連携など、効果的な店舗運営が必要です。
薬に関する知識だけでなく、経営や、リスク管理に関する知識が求められます。

医薬品の品質管理

店舗内の医薬品の品質管理も、管理薬剤師の仕事です。
薬の保管状態は適正か、使用期限切れのものはないかを確認し、保管設備に不備があれば改善策を講じます。

また、在庫状況についても不足品や過剰在庫を抱えていないかチェックします。
安定した薬の供給のためには、日ごろから店舗に来る患者の情報を把握しておき、流通状況が不安定な薬剤については代替医薬品を確保しておくなど、先を見据えた対応が必要です。

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店舗スタッフへの指導・管理

管理薬剤師は、店舗の責任者として、店舗で働く一般薬剤師、パート・アルバイトなどの従業員を教育、指導する必要があります。
具体的には、患者さんへの対応や情報提供の仕方について指導したり、実務についてのマニュアルを作ったりして、従業員の育成と質の向上に努めます。
また、業務を円滑に行うために必要な従業員数を確保し、シフトの作成を行います。

患者さんへの対応

医薬品に関する正しい情報を収集し、患者さんに提供するのも管理薬剤師の仕事です。
たとえば医薬品についてのカウンセリングが必要な場合や、副作用への対処を求められた場合などに、責任者として対応します。

ときにはトラブルやクレームへの対応等、一般薬剤師では対処できない問題が起こることもあります。
管理薬剤師は現場の責任者としてそれらのトラブルに真摯に対応し、問題の解決を図ることが求められます。

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調剤薬局の管理薬剤師の年収

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管理薬剤師は管理職だけあって、仕事内容には責任の重さも感じられますね。
そこで気になるのが年収です。
調剤薬局の管理薬剤師の年収はどれくらいなのか、見ていきましょう。

調剤薬局の管理薬剤師の年収はどのくらい?

「第24回医療経済実態調査」(令和5年実施)によると、調剤薬局の管理薬剤師の年収は、男女平均で734.8万円でした。
参考までに、一般の労働者の平均年収は312万円です。
管理薬剤師の年収は、かなり高水準といえるでしょう。

また、薬局には法人経営のものと個人経営のものがありますが、中でも個人経営の調剤薬局では最大年収933万円というデータもあり、店舗によって年収に幅があることがわかります。

参照元:中央社会保険医療協議会「第24回医療経済実態調査 (医療機関等調査)令和5年実施」 /厚生労働省
参照元:「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」 /厚生労働省

※一般労働者の平均年収は、厚生労働省「付表2 一般労働者の性、雇用形態別賃金及び雇用形態間賃金格差の推移/令和4年賃金構造基本統計調査の概況」より、男女計の正社員・正職員の賃金に12を掛けた数字を平均年収としている

一般の薬剤師との比較

管理職ではない、一般の薬剤師の年収はどれくらいでしょうか。
厚生労働省のデータによると、薬剤師の平均年収は583万円となっています。
管理薬剤師の年収734.8万円とはおよそ150万円の差があります。

さらに薬キャリエージェントでは、調剤薬局に勤務している薬剤師に絞って平均年収を調べてみました。
結果は517万円でした。
管理薬剤師の年収とは200万円以上の差があることになります。

管理薬剤師になると、毎月の給与に数万円の管理職手当が上乗せされ、さらにボーナスにも加算があります。
そのため年収が大きくアップすると考えられます。

参照元:厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」 /厚生労働省

※薬剤師の平均年収は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査/ 令和4年賃金構造基本統計調査」の、「きまって支給する現金給与額」12か月分に、「年間賞与その他特別給与額」を足した金額を平均年収として算出

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調剤薬局の管理薬剤師に求められること

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管理薬剤師になると、一般薬剤師に比べて年収が大きくアップすることがわかりました。
それだけに、求められる能力も一般薬剤師とは違ってきます。
管理薬剤師に必要なものとは何でしょうか。

店舗やスタッフに対するマネジメント能力

前述したように、管理薬剤師の主な仕事は店舗の運営・管理、そしてスタッフの管理・指導などです。
したがって管理薬剤師には、組織全体を管理し、店舗を適正に運営していく経営知識やマネジメント能力が求められます。

同時に、従業員のモチベーションの維持や質の向上を促し、職場全体を活性化していくためのリーダーシップや、さまざまな立場の人と柔軟に話し合えるコミュニケーションスキルが必要です。

法令遵守の意識

店舗やスタッフを適正に管理するうえで欠かせないのが、法令順守、つまり法律や規則などの社会的なルールをきちんと守る意識や態度です。
薬剤師の仕事は、患者さんの健康や命に直結しています。

粗悪な医薬品が流通したり、医薬品の不適正な使用により健康被害が生じたりすることのないように、薬事に関する法令等をきちんと理解し、高い倫理観を持って業務を行う責任があることを忘れてはいけません。

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調剤薬局で管理薬剤師になるメリット

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管理薬剤師になると、求められるスキルも変わり、責任も重くなりますが、その分メリットも大きくなります。
調剤薬局で管理薬剤師を目指すメリットは何でしょうか。

給与が高い

管理薬剤師になると、月々の給与に数万円の手当が上乗せされ、結果的に年収が大きくアップすることがわかりました。
勤務地や、管理薬剤師としての経験年数によって違いはありますが、一般薬剤師の年収と比べるとおよそ150万〜200万円近くアップする可能性もあります。

一般薬剤師の定期昇給だけでは、なかなかこのように大幅な年収アップは望めません。
確実な年収アップが見込めるという点は、大きなメリットといえるでしょう。

転職に有利

管理薬剤師として、店舗経営や人材育成などのマネジメント力を磨いた経験は、転職市場においても非常に有利になります。
管理薬剤師の経験者を優先的に採用しようとする会社は多く、給与面でも交渉しやすいでしょう。

エリアマネージャーなどのさらに上位の役職で転職できる可能性もあり、年収アップやキャリアップを実現させることができます。

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調剤薬局で管理薬剤師になるデメリット

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メリットがある一方で、デメリットもあります。
管理薬剤師になると何がデメリットになるのかも知っておきましょう。

副業ができない

管理薬剤師になると、副業ができなくなります。
薬事法第7条では、薬局の管理者が自分が管理している店舗以外で薬事に関する業務を行うことを禁止しています。
今まで2つの薬局をかけもちして副業収入を得ていた人は、それができなくなるので注意が必要です。

休みが取りにくい

管理薬剤師になると店舗業務以外の仕事が増えるうえに、シフトの関係上、一般の薬剤師業務も兼務しなければならない場面が多くあります。
特にスタッフの人数が少ない店舗などでは、急に休んだ人の穴埋めをしなければならなかったりして、業務の負担が大きくなりがちです。
そのため、一般薬剤師に比べると、休みが取りにくくなる可能性があります。

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管理薬剤師になるには

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管理薬剤師になるための方法は2つあります。
今の店舗の状況をよく見極めて、より確実な方法で管理薬剤師を目指しましょう。

現在の職場で昇進する

1つめの方法は、今の職場で経験を重ねて、管理薬剤師に昇進する方法です。
職場によっては、認定薬剤師取得のための研修など、管理薬剤師になるためのサポート制度を設けているところもあります。

管理薬剤師を目指しているという意思表示は、早めにしておくといいでしょう。
ただし、管理薬剤師のポストが空かない限りはなかなか昇進の機会も巡ってこないため、その点については注意が必要です。

転職する

もう1つの方法は、転職によって管理薬剤師のポストにつく方法です。
今の職場では昇進のチャンスがまったく望めないという場合は、こちらのほうが確実ともいえるでしょう。

管理薬剤師になるための条件を満たしていれば、たとえ未経験であっても応募できる求人は多くあります。
希望条件に合う職場が見つかれば、思い切って転職してみるのも良い方法です。

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まとめ

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管理薬剤師の仕事内容は、店舗運営や人材育成などのマネジメントが主になります。
一般薬剤師として調剤業務に従事していたときとは求められる能力やスキルが変わり、責任も重くなりますが、その分年収アップやキャリアアップといったメリットがあります。

管理職としての経験は、その後の昇進や転職にも役立ちます。
なるべく早く確実に年収アップをしたいなら、管理薬剤師を目指してみてはいかがでしょうか。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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