子どもに目薬が処方されたとき。服薬指導のポイントを解説!

- 子どもの目薬には抗生物質、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤などがある
- 子どもへの点眼方法には工夫が必要。就寝中の点眼も効果的
- 眼軟膏と目薬を併用する場合、順番を守るのが大切
- 目薬は開封日を記載して管理するなど、期限切れに注意が必要
目やに対処する際や、結膜炎の治療など、お子さんに目薬が必要となる機会は多くあります。しかし、多くの子どもは目薬を怖がり、点眼しようとすると反射的に目を閉じてしまいます。保護者がこれに対応しきれず、無理に点眼しようとすると、子どもが泣いてしまい、涙と一緒に薬剤が流れ出て十分な効果が得られないことがあります。。年齢や性格に合わせた適切な点眼方法を知れば、お子さんへのストレスを減らしながら治療効果を高めることができます。
本記事では、小児患者に処方される点眼薬の基礎知識と、保護者に伝えるべき効果的な使用方法について解説します。
小児眼科で処方される目薬の種類とは?
小児眼科で一般的に処方される目薬には、抗生物質、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤などがあります。
抗生物質は主に細菌による感染性結膜炎の治療に用いられます。細菌の増殖を抑制または殺菌し、感染症状の改善を促します。症状が改善しても、医師の指示通り最後まで使用することが重要です。
一方、抗ヒスタミン剤とステロイド剤は、アレルギー性結膜炎や花粉症に伴うかゆみや炎症を緩和するために使用されます。症状や重症度によっては、目薬だけでなく眼軟膏も併用されることがあります。
子どもへステロイド点眼薬が処方されたら?注意点をおさらい
目薬の中には、小児や乳幼児への安全性が未確立であるものや、2歳未満には慎重投与とされているものがあります。医師によって処方の判断基準が異なる場合があるため、医師の処方意図や具体的な使用方法について確認しておくことをおすすめします。
特にステロイド点眼薬は、添付文書に「2歳未満には慎重に使用する」と明記されています。2歳以上であっても、ステロイド点眼薬の長期使用は緑内障や白内障などのリスクを高めるため注意が必要です。医師からの特別な指示がない限り、症状が改善したらステロイド点眼薬の使用は中止するように説明しましょう。
また、1日4回の点眼が処方されている場合、保育園や学校に通うお子さんは昼間の点眼が難しいことがあります。このような場合は、
- 帰宅後すぐに昼の分を点眼する
- 点眼のタイミングについて医師に相談し、個々の状況に合わせた指示を仰ぐ
- 点眼回数の少ない薬剤への変更を医師に相談する
などの対応を検討してみてください。このように状況に応じた工夫を取り入れることで、治療の効果を最大限に引き出すことができます。
小児用目薬の服薬指導のポイント。保護者に伝えるべきこと
まず、点眼の前には保護者も子ども自身も手を洗うように伝えましょう。手の細菌が目に入らないようにするためです。