薬剤師“だからこそ”知っておきたい「お金」の話

更新日: 2024年5月29日 木元 貴祥

薬剤師は20代30代のうちから節税・投資を!

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薬剤師を含む医療従事者は聖職なイメージで「お金儲け=悪」みたいな考えが蔓延していると感じますが、そんなことはありません。人生の選択肢を増やすためにも、お金は必要不可欠です。

さて、本コラムでは全5回にわたって、薬剤師が知っておきたいお金の話として、特にiDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)などを中心に、節税・投資の大切さを紹介していきます。

まずは基本的な薬剤師とお金に関するお話をしていきましょう!

薬剤師は同じ20代でも一般サラリーマンに比べ年収が高い

20代薬剤師の初任給や年収は、一般サラリーマンと比較して高い傾向にあります(表1)。初任給では年間120万円、20代後半の平均年収でも年間60万円ほどの差があります。

表1:薬剤師と一般サラリーマンの年齢別平均年収(男女計)

薬剤師 一般サラリーマン
初任給 病院:372.7万円
薬局:415.3万円
250万円 122.7万円~165.3万円
25~29歳 464.88万円 403.59万円 61.29万円
30~34歳 564.13万円 456.85万円 107.28万円
35~39歳 608.0万円 508.65万円 99.42万円
40~44歳 630.41万円 540.6万円 89.81万円
45~49歳 641.22万円 563.53万円 77.69万円
50~54歳 665.6万円 587.75万円 77.85万円
55~59歳 717.39万円 590.29万円 127.1万円

※出典:「令和4年賃金構造基本統計調査」、「令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業:薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」、「厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」より作表

日本では、年収が高くなるにつれて所得税・住民税などの税金も高くなります。つまり、薬剤師は若い頃に年収が高い分、一般的なサラリーマンよりも多くの税金を支払っていることになります。何も対策をしないと、取られるのみ。しっかりと若い頃に節税のことを考えておくことが大切でしょう。

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木元 貴祥
きもと たかよし

薬剤師/FP3級/株式会社PASSMED 代表取締役(Xアカウント:@passmed_kimoto)。 1986年生まれ。大阪薬科大学(現、大阪医科薬科大学)卒。 現在は看護師国家試験対策予備校WAGON で講師を行う傍ら、「新薬情報オンライン(https://passmed.co.jp/di/)」「メディカルタックス(https://passmed.co.jp/setsuzei/)」「薬剤師トップエージェント(https://passmed.co.jp/topagent/)」「パスメド薬学部試験対策室(https:/ /passmed.co.jp/pharmacy/)」などのサイト運営や執筆業に取り組んでいる。 主な著書は『薬剤師国家試験のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳』『薬剤師国家試験のための病単 試験にでる病気まとめ帳』(いずれも秀和システム)、『薬の使い分けがわかる! ナースのメモ帳』(メディカ出版)、『薬剤師になったら最初に読みたい 大学で教えてくれなかったお金の本』(じほう)、『新薬情報オフライン 新薬の特徴がよくわかる! 既存薬との比較と服薬指導のポイント』(金芳堂)。

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