薬剤師は20代30代のうちから節税・投資を!
薬剤師を含む医療従事者は聖職なイメージで「お金儲け=悪」みたいな考えが蔓延していると感じますが、そんなことはありません。人生の選択肢を増やすためにも、お金は必要不可欠です。
さて、本コラムでは全5回にわたって、薬剤師が知っておきたいお金の話として、特にiDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)などを中心に、節税・投資の大切さを紹介していきます。
まずは基本的な薬剤師とお金に関するお話をしていきましょう!
薬剤師は同じ20代でも一般サラリーマンに比べ年収が高い
20代薬剤師の初任給や年収は、一般サラリーマンと比較して高い傾向にあります(表1)。初任給では年間120万円、20代後半の平均年収でも年間60万円ほどの差があります。
表1:薬剤師と一般サラリーマンの年齢別平均年収(男女計)
薬剤師 | 一般サラリーマン | 差 | |
初任給 | 病院:372.7万円 薬局:415.3万円 |
250万円 | 122.7万円~165.3万円 |
25~29歳 | 464.88万円 | 403.59万円 | 61.29万円 |
30~34歳 | 564.13万円 | 456.85万円 | 107.28万円 |
35~39歳 | 608.0万円 | 508.65万円 | 99.42万円 |
40~44歳 | 630.41万円 | 540.6万円 | 89.81万円 |
45~49歳 | 641.22万円 | 563.53万円 | 77.69万円 |
50~54歳 | 665.6万円 | 587.75万円 | 77.85万円 |
55~59歳 | 717.39万円 | 590.29万円 | 127.1万円 |
※出典:「令和4年賃金構造基本統計調査」、「令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業:薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」、「厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」より作表
日本では、年収が高くなるにつれて所得税・住民税などの税金も高くなります。つまり、薬剤師は若い頃に年収が高い分、一般的なサラリーマンよりも多くの税金を支払っていることになります。何も対策をしないと、取られるのみ。しっかりと若い頃に節税のことを考えておくことが大切でしょう。