NISA初心者の薬剤師必見!なぜ「長期」「積立」「分散」「非課税」が大切?
- ☞リスクヘッジの基本は分散投資
- ☞積立投資は定期・定額の「ドル・コスト平均法」
- ☞長期投資によってリスクを低減できる
前回のコラムでは、投資信託商品を選ぶ際のポイントを解説しました。多忙な薬剤師が投資で失敗(元本割れ)しないためのキーワード「長期」、「積立」、「分散」、「非課税」の4つを紹介します。
薬剤師は投資の専門家ではないため、投資に対して不安になることもあるかもしれません。そんな薬剤師だからこそ、上記のキーワードを実践するだけで、失敗するリスクは大幅に低減するでしょう。
裏付けとなる根拠データを示しながら解説していきます。
分散投資に適した金融商品は「投資信託」
まずは、分散投資から解説していきましょう。
一言で「投資」と言っても、何に投資するのか、投資対象はさまざまです。株式投資、マンション投資、FX投資、金(ゴールド)の投資、ビットコインなどの仮想通貨の投資などなど。
投資の世界では、「卵は1つのカゴに盛るな」という有名な格言もあります。卵を1つのカゴに盛ると、そのカゴを落としてしまった時には、すべての卵が割れてしまいますが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの1つのカゴを落として卵を割ってしまったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずに済むという意味合いです(図1)。
投資はリスクヘッジ(リスクを低減するための対策のこと)が大切です。例えば、全財産をFXに投資して、FXが失敗する全財産を失います。そのため、FXは1割、株式は3割、ビットコインは1割…、といった具合で投資対象を分散するのが分散投資です。分散投資は、最も合理的かつ有効なリスクヘッジと言えるでしょう。
図1:分散投資のイメージ(金融庁資料より抜粋)
さて、世の中には投資対象となる多くの金融商品が存在していますが、メジャーなものは図2の3つがあります。
図2:代表的な投資対象の金融商品(金融庁資料より抜粋)
株式や債券は聞いたことがあると思いますが、いずれも「1単位の購入で、投資先は1つ(株式なら1社、債券なら1つの国または1社)」です。つまり、株式や債券を1単位だけ購入しても、分散投資はできないということになります。株式投資で分散をするならば、個別に10社や100社の株式を購入しておく必要があるのです。
一方、投資信託の商品は、国内だけでなく全世界の株式や債券、不動産などを組み合わせたパッケージ商品です。お菓子のアソート詰め合わせパックをイメージしていただければわかりやすいと思います。1箱買うだけで、アメやチョコ、クッキー、日本のお菓子から海外のお菓子までパッケージされているイメージです。